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占いで一番大切なこと❣️〈実践編〉 最終話、占いの原点と哲学!

東洋占術のもっとも基本となるものは、生年月日から割り出される十干という星です。全部で10種類ありまして、どなたにも10種類のうちの1つが割り当てられます。これを日干と呼んでいますが、これが占術の基本中の基本となります。

この日干を割り出すには、「日干カレンダー」と検索してもらって、ここに生年月日を入力するとカンタンに知ることができます。

このシリーズでは、この10種類の星について1つずつをご説明してきたのですが、ここで重要なことは10種類を陽星と陰星に分けて考えられるということです。十干を2つに分けると下のようになります。

5つの陽星…… 甲、丙、戊、庚、壬

5つの陰星……乙、丁、己、辛、癸

これは、陰陽思想による、陽星の〈創造〉と陰星の〈調和〉の二元論による区分ということになります。占いの読み取りで大切なことは、太く大きな方向を見いだすことです。

その第一歩は、陰陽思想による〈創造〉なのか、それとも〈調和〉を優先する生き方なのか?この人生の大きな方向を探ることに尽きます。

この陰陽思想に、五行(木火土金水)を掛け合わせて、十干が成り立っています。ここがとても重要なところで、五行が先にあるのではなく、あくまで陰陽が先行して存在するということです。

五行思想は、いくつかのバリエーションが見いだせて、なんだか占いっぽい雰囲気に包まれています。これこそが占いの世界だわ!って思い込みやすいのですが、真実はそうではありません(^◇^;)

まず、陰陽思想があって、陰と陽の二極化した生命エネルギーが占いの深遠なる世界へと導くのです。中国に現存する最古の書物の一つ『易経』は、占いの原典ですが、なんと❗️ここには五行思想(木火土金水)が存在しません❗️

陰と陽を2つ重ねて、また3つ重ねて、さらに6つ重ねて、これを「卦・け」と呼び、ここに八卦(はっけ)と呼ばれる占いの世界が展望されるのです。したがって、東洋占術の基本の基本とされる十干の割り出しにあたっても、まずは陰陽思想が先行し、追従して五行思想が存在することを占いの根本としなければなりません。

東洋占術の基本の基本とは、陰と陽であり、天と地の交流であり、昼と夜であり、男と女であり、太陽と月(占いの世界では月とは地球のこと)であり、占いの要素で言えば、寒と温、燥と湿、単と複、内と外となります。

…東洋系の占いでは、相対する2つの要素が円滑に融和・交流することを発展と繁栄の最上の象(かたち)としました。

占いの世界を原点に戻れば、それは易経の世界であり、易経の根本思想は〈天地同根、天地往来、天地交合〉に帰着するのです。この原理を深く理解することが、占いの世界を理解することであると申し上げて、「占いで一番大切なこと」シリーズの最終話の結語といたします。

最後までお読みいただき誠にありがとうございました。占いの世界は、まずもって知的でなければなりません。お楽しみ系の占いを否定するものではありませんが、安直な占いの世界には充分に注意することです。

占いは劇薬の一面を持ち合わせますから、ヘタに関わると大ケガを負ったり、相手に大ケガを負わせることがあるからです。

ときどき投稿いたしますので、引き続き、占いの世界をお楽しみください。                      

京都花鳥堂樹庵・芦田ひろし





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