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教育についてよってたかって考える -教育もゲームチェンジが起こるんだってば!!- さる先生✖️no name school

 「全バカ」で知られる、さる先生こと坂本良晶さんですが、僕は「MISSION DRIVEN」が好きです。いわたつです。

 今回は、さる先生と no name school ざるさんの「ゲームチェンジ概論〜観をアップデートせよ〜」
の対談の様子をレポートします!

教育観をアップデートせよ

「教育観をアップデートせよ」

 さる先生のこれからのミッションです。

「視点は多く」「視野は広く」「視座は高く」

と話す、さる先生の考えは、どこから来ているのでしょうか?

アップデート・ゲームチェンジのファクト

 ゲームチェンジとは、

これまでのビジネスにおける枠組みが変わり、新たな時代に向かうこと

です。さる先生は、コロナ禍におけるゲームチェンジを、2つの視点から語ってくださいました。

1 日本がピークアウトを起こしている点
2 「優しくない企業や人に厳しい社会」が訪れる点

 今回のお話では、これに加えて「デザイン思考と教育観」についてもお話いただきました。まずは概要をグラフィックレコーディングでお示しします!

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1 日本はピークアウトを起こしている

 ピークアウトとは、「物事が頂点まですでに到達しきっていて、下降傾向にあること」です。日本のもの・ことは、すでに頂点まで達していて、これ以上あがるどころか、このままゲームチェンジをしないでいると、上がっていく方向には進まないということなのです。
 VUCAも、時代のキーワードとしては外せません。

Volatility(不安定さ)、Uncertainty(不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(不明確さ)※ https://bizhint.jp/keyword/40037 より引用

 こんな時代になりつつありながらも、日本全体の風潮としてまだまだこれまでの日本から抜け出せない部分を感じているさる先生。
 これまで日本は、「できるだけはやく・できるだけ安く・でもクオリティは高く」という、「優れ力」の高い製品や人材を輩出してきました。しかし、これからは「自分なりの物の見方」を存分に発揮して、他者とは異なる視点から物事を斬っていく「異なり力」が必要とされる時代に、すでになってきています。

 日経平均とダウ平均の近年の推移を比べても、日本の株価の推移は下降傾向を辿っています。
 リオデジャネイロオリンピックで安倍総理がマリオの姿で登場したことは、「新しい価値を見出せずに、過去の成功にしがみついている低迷している日本」を物語っているとさる先生は捉えられました。

 安くていい物をたくさん作ってきた日本にとって驚くべきことは、身近なところでも起きています。それはappleの決算報告です。安くて高性能なスマートフォンがたくさん存在するにもか関わらず、iphoneの売り上げは上昇していること。この事実は、人々の暮らし自体が「生活消費から価値消費へと推移」していることを物語っている、というわけです。

 「優れ力」と「異なり力」を考えた時の例として、文具をあげてくださいました。もう私たちの生活で、ボールペンの代名詞としてその名を轟かせているのはこちらですよね。

 私も文房具大好きで東急ハンズでバイトしていて、売り始めた当初から爆発的に人気だった記憶があります。

 その一方で、「異なり力」を発揮している例が「ピュアモルト」という製品。持ち手のところが樽でできていて、高級感を発揮している製品です。

 木の質感と、それに合わせた本体の色合いからも、文房具にない温かさを感じる製品です。

 この樽の部分は、正直機能性が高まるという部分ではありませんよね?むしろ、「高級感」や「温もり」といった付加価値をプラスする部分というわけです。でもこの製品は、書き心地を落としているわけではありません

 となると、これからは「優れ力」も「異なり力」も両輪で動かしていく時代と考えることができるでしょう!その中で、「異なり力」により比重がおかれる時代になる、と言っておきたいと思います。


2「優しく」「厳しい」世界になる

 みなさんは、ESG投資という言葉をご存知ですか?

 ESGとは、Environment、Social、Governanceの頭文字をとった言葉です。ここに投資とつきますから、「環境への配慮に貢献する」「社会に貢献する」「それらの管理体制を整える」ことに投資する、という意味になります。
 ESG投資という言葉がメジャーになってきているように、これらの「周囲に優しい」関係を築けない社会や個人には「厳しい」世の中になることも読み取ることができます

 「もっともっといいものを…」ともがく企業がどこもかしこも赤字…にも関わらず成長傾向を示しているGAFA(Google, Amazon, Facebook, Amazon)
 これらの企業は「こんなことできるかな?」から始まっています。この疑問から生まれた企業の肝は、「事実を知り、それに対するアクションを起こしていった」という点です。
 この事実は大企業を作るという観点で見るのではなく、「事実を知り、そこに対して行動する」学びに取り組むことが、子どもにとっての真の学びになるということになります。

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改めて「教育観をアップデートせよ」について考える

 これまで、「『優れ力』と『異なり力』の両輪が大事」というお話と、「事実を知りアクションを起こす学びが不可欠」というお話をしてきました。実際に、それらを子どもの学びに落として考えていきましょう!

 これまで語ってきた「優れ力」を「サイエンス的Answer」とグラレコ(上部手書きメモ参照)に記述しました。これは「既存の知識やうんちくを語る」ことといえます。
 対して「異なり力」は「アート的なAnswer」と表すことができ、「自分なりの見方・考え方を働かせて答えを出す」ことです。

 ぜひアート思考の本をご覧になってほしいので、シェア

 さて、自分なりの物の見方を働かせた例として、「谷川俊太郎が訳したレオ・レオニのスイミー 」をあげたいと思います。

 2分50秒あたりのところに「スイミー はかんがえた。いろいろかんがえた。うんとかんがえた。」とあります。原文は、Swimmy thought and thought and thought.

 これは、谷川氏が原文をそのまま訳した、というよりも、原文の意図が伝わる日本語の表現を自分なりの言葉で表たと言えるものです。

 一方で、日々の学びを「言葉にならないもの」で表現することもできます。例えば、絵や表情、音など…

 これらの学びは、これまでの学びの文脈から捉えると「無駄」の多い物と捉えられてしまいそうです。しかし、これからの「面白さは余白の中に生まれる」と思うわけです。

 余白を生むために、「生産性」をあげることは不可欠。先生同士の知恵を出し合うことで、1人で全部の授業をしなくてすむようになります。そうすることで、先生たちにも余白ができます。得意な先生が授業をすることで、授業時数なども上手にマネジメンできます

 上手にマネジメントをしていくと、時間が生まれたり、「これとこれ合わせたら面白いことできそうやん」という発想が生まれたりします。

 余白ができると、何かアウトプットをしてみようという発想に行き着きます。そこで、学校外に自分たちの学びを発信したり、アクションを起こしていこうというようになるわけです。
 どの教科で、子どもが学んだことを実社会に出していってもいいんですが、圧倒的に「生活科・総合的な学習の時間」は、その取り組みがやりやすいように、カリキュラム上の立ち位置があります

 ここで気づいてください「生活科総合めっちゃ大事ヤンけ・・・」と。

僕自身、生活科総合を大好きでやってきて、以下のような記事を書いているわけですが

 生活科を子どもワールド全開でやっていると「不思議ちゃん」だと思われることもしばしば。でも安心してください、これからはそんな「不思議ちゃん」の時代が来ると言っても過言ではありません。

これまで「不思議ちゃん」だと思われていた人へ

 朗報です。これからは、あなたの時代がきます。「優れ力」に傾きすぎてきた世間は、「優れているis素晴らしい」という時代ではなくなることに気付き、「異なり力も欲しい」と思うわけですが、なかなか手に入りません。そう、「異なり力」も実は日頃の物の見方の蓄積だからです。

 「不思議ちゃん」と呼ばれる人たちは、自分の「不思議フィルター」を通して、常にものを見てアウトプットしてきました。そんな自分のフィルターを大事にしてきたあなたは、これからも自分のことを大事にしてください。

 「不思議ちゃんになればよかった」と落胆しているあなたへ。もし「自分なりの見方」で表現することを諦めていなければ、「ひゆラー」を目指してください。ひゆラーとは、「比喩を愛して止まない人」のことです。

 あなたの身の周りのものごとを、ちょっと自分の文脈にずらして、人に分かりやすく伝えてみてください。

「異なり力」を身に付けて、これからの楽しい時代をつくっていこうじゃありませんか〜!

グラレコには、文字が細かいですが、たくさんのキーワードを盛り込みました。意外と、右下のハッシュタッグ風の場所に大事なことが書いてあるかも!

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参考文献など一覧

過去記事です







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