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DopeVerse辞典 p.2 - 道(Tao) 日本人の日本人による日本人の為のHIPHOP

道(Tao) 東京都六本木出身
もうご察しの方は多いかと思いますが今回紹介する曲で彼の凄さを私は知りました

勿体ぶっててもしょうがないので早速参ります

これには頭をボッコボコにさせられましたね
ちょっとテンションがハイの時にこれが流れてきて、そこから一気に沼です
そんな彼の炒められた料理を味聴(あじみ)していきましょう笑

RYKEYDADDYDIRTY / 蜘蛛の糸 (feat.道)  1:28~

生きてようが死んでようが届くそんな歌を書く
みんな元気か
悪党でも死ねばみんな天使さ

はぁ...そういうことだったのか、
ってなりました。笑
まずは彼のスタンスですね "生きてようが死んでようが届くそんな歌を書く" ほんまにかっこいいですよねこれは、終い目には "悪党でも死ねばみんな天使さ" 
hmm...Oh my gosh bro lol
間違いないんよ。結局はみんな行き着く先は死っていうのは万物の決まりであって、その先に何が待ってるかは考える余地もない。だから、せめてもの彼からの気持ちなのかもね。 天使 という情報を与えてくれるのは。

RYKEYDADDYDIRTY / 蜘蛛の糸 (feat.道)  1:34~

生を欲し死を誓ったジャンキーの溜まり場
ネタもコネもクソもないラッパーの喋り場
居ないはずの神の声が聞こえ手を合わせては
泣かされた倍の数のステージを湧かせた

 "生を欲し死を誓ったジャンキーの溜まり場" ここでのジャンキーは薬物中毒者やプッシャーのことを指してると思います。彼らは楽しく"生きる"ために薬物を使ってそれが結果"死に近づく"ことになるという意味が込められているように感じます。
 "ネタもコネもクソもないラッパーの喋り場" ラッパーの現場,つまりライブハウスやレコーディングスタジオでは一切の嘘もない一刻と進むリアルな時間に存在することを指してます。
そんでもって、ここのラインは聴き心地も良すぎて何回も聴き入ります。((probably, I think everyone is

そして1行目と3行目,2行目と4行目が繋がっていることに気づきませんか?
薬物に溺れた者が幻聴か何かで "居ないはずの神の声が聞こえ手を合わせては" という情景が浮かんできます。ここに関しては紐解くことは出来ないんですが、超自分なりの推測では、彼は実際アメリカで数々の地方を回って活動していたことがあり、そこで味わった困難やHIPHOPの人生で考えさせられた葛藤において流した涙であるのかな、と思います。で先程も触れた、ライブで披露する彼のラップで
 "泣かされた倍の数のステージを湧かせた" ということなんですよね。Flexの仕方が男前すぎる

RYKEYDADDYDIRTY / 蜘蛛の糸 (feat.道)  1:46~

塗りたくった金メッキや厚化粧を剥がせば
東京 誰が俺と仲間たちを茶化せた
釈迦の垂らす蜘蛛の糸を降りていった訳は
俺とダチの声を街に届け辞めるために始めた

まずは直球でくる "金メッキや厚化粧を剥がせば" "誰が俺と仲間たちを茶化せた" 度々、東京は標的にされて少し愚かですが、それが冷たい日本社会の中心ですからね。容赦なく頑張る人を落としてくるが、彼らはどんだけsurfaceを剥がしてもバカにできる要素は見当たらねぇぞといった意思表示がめちゃくちゃにかっこいい。
そして、道はここでかの有名な芥川龍之介の"蜘蛛の糸"を引っ張ってきたんですね。ざっくりこの作品の場面に当たるところを紹介すると、

「お釈迦様が犍陀多という大悪党は元々地獄に落ちていた者について、蜘蛛を助けたことがあったので慈悲の心があるかもしれないと期待をしたお釈迦様が、蜘蛛の糸を差し伸べたが、犍陀多はそれを裏切った為また地獄に落ちた」という様な内容です

 "釈迦の垂らす蜘蛛の糸を降りていった訳" ここは本当に面白いパンチラインです。
地獄に"落ちた"のではなく"降りた"と表現しているんですね。つまり,自ら選んで降りたことが分かります。それは、自分はもう一度悪いことをすれば地獄に降りると理解した上でお釈迦様にとった行動だと考えます。この反骨精神のようなものに食らいました。
道が芥川龍之介の作品を見ているのがなんか、似合いますよね笑 彼らしいというか、 突如現れた秀才のような存在がね
ではなぜ、彼らはそこまでして地獄へ行くかというと "俺とダチの声を街に届け辞めるために始めた" としっかり明言しているんですね。ここで指す街は多分東京だと思います。この "辞めるために始めた" という表現も少し難しいですよね。結局は行き着く先は"死"であるのかなと考えさせられます。いやぁ紐解けました👏🏼


いかがでしたでしょうか
今回は日本文学についても触れていきましたが、これが日本人であるからこそ興味が深まる内容であると思います。この内容を踏まえて今一度この曲を聴いてみると聴き方が変わっているかもしれませんね。


p.s. この道のverseはめちゃくちゃ聴いてる。LINEミュージックにある3ヶ月の再生数では41回だった。週一以上で聴いてるのやばい

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