トライアスロンと育児
学生時代にトライアスロンサークルに所属していた。
トライアスロンには、『完走した全員が勝者』という言葉がある。その言葉どおり、フィニッシュテープ担当のスタッフは、みんながテープを切れるように何度も何度も張り直してくれる。完走したときの達成感は、なんとも言えない。
選手それぞれに、大会までの練習、レース中の展開、フィニッシュ後の思いがある。
トライアスロンは、皆が主役になれるスポーツだ。
全国大会にいけるほどの競技力もない自分は、そんな魅力に惹かれて学生時代サークル活動に取り組んでいた。サークル活動は、楽しかった。
さて、育児はどうだろう。
『育児をした全員が勝者』という言葉はあるのだろうか。どこがフィニッシュかもわからない。それぞれのフィニッシュテープは別々だろうし、テープを切ってここで終わりなんてこともない。達成感が味わえるのか不明だ。
育児や子育てにおいても、それぞれの家庭ごと、いやそれぞれの人間ごとにストーリーがあることは明白だ。
育児や子育ては、それぞれが主役のはずなのに、まわりの情報に振り回され、まわりと比べてしまい、動揺し、落込み、悩む。
自分は、そんな魔力に負け育児に取り組んでいる。育児を、楽しむことができてるだろうか。
先日、妻と将来の話をなんとなくした。ちなみに妻は自分のフィニッシュ地点を決めていた。周りに惑わされず、そこに向かって、きっと自分の育児を楽しめているのだろう。母は強し。お姉ちゃんの育児のときに悟っていたのだろうか。
三つ子が生まれて初めて育児に向き合った自分は、どうだろう。フィニッシュ地点は決められていない。TwitterやInstagramの情報に踊らされ、悩み、落ち込む。
着地点を決めた自分が主役の育児。
それが幸せを感じる近道かもしれない。
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