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楽に夢を叶える「見るだけで9割かなう!魔法の宝地図」をシナリオで見てみよう

「はぁ」

帰宅するなり溜息が出てくる。僕は都内でSEとして働いているサラリーマンだ。今日もあっという間の一日だった。気がつけば夜の十一時、帰ったのは深夜十二時……。

「にゃあ」

僕がリビングに入ると子猫が僕の足元に近づいてきて、腕を僕の足の上に伸ばしている。この子はハピネス。雨の日に濡れているのを拾ってきた黒猫だ。

ハピネスの姿を見るとほんの少しだけ疲れがとれたような気がした。コンビニで買った食事を温めつつ、膝の上でハピネスを可愛がった。

レンジの音が鳴り、それを食べてそのまま寝間着に着替えてベッドに寝転がった。あー、風呂はもう明日でいいか。

いつからだろう。毎日がつまらなくなったのは……。小学生の時は、何をしていても楽しかった。友人がいて時を忘れるまで遊んで、時には両親に怒られて……。あぁ、そんな日々が懐かしい。

いつからだろう。目の前の現実が面白くなくなったのは……。そう、進路とか、将来とかが、夢が、夢を語るものではなく、コンクリートで固められた様な冷たい現実というものに変わってきてからだ。

そういえば、僕の夢って何だっけ。親や教師や友人に言われて、ここまで来たけど、自分で人生を選んできた気がしない。僕は……。僕って何なんだろう。僕は何がしたかったんだろう。

暗くなった天井を見つめていると、ハピネスの心配するような鳴き声だけが僕の心に響いた。


見るだけで9割かなう!魔法の宝地図

「ゆうき、起きるにゃ」

「うーん、まだ寝たい。明日も仕事が早いんだ。だから、だから……」

「ゆーうーきー、起きるにゃ」

その声と共に顔を引っ掻かれた。目を開けると、そこには猫耳の女の子がいた。

「やぁ、ハピネス。今日は人間の姿なんだね」

「全く、早く起きるにゃ。私が夢の中で実体化できる時間は限られているのにゃ。今日もゆうきが部屋に積んでいる本の中から必要そうなものを解説してやるにゃ。今回は、猫の姿じゃ、ちょっとやりにくいから人の姿を借りているにゃ」

「あぁ、ハピネスありがとう。この前の伝え方が9割のおかげで最近は会社に泊まることもすくなくなったよ。やっぱり実践が何より大切だね」

「まぁにゃ、もっと私に感謝するといいにゃ。ゆうきも後でもう一度思い出してみるといいにゃ」

伝え方が9割をシナリオで見ていこう

「ところで、今日は何の本を紹介してくれるんだい?」

「そうだにゃ。今回はゆうき、お前自身の夢について、大きく関わってくるにゃ。だからこそ聞くにゃ。ゆうき、生きていて楽しいかにゃ?」

「……どうなんだろう。呼吸をしていて生活をしているけど、なんだかそれだけな気がする。こう、生きている実感というか、昔の様に世界に色がついているようには感じてないかも。でも、皆そんな中でも生きているんだし、そんな甘っちょろいこといっていられないよ」

「……ゆうき、私はゆうきに聞いているのにゃ。そこに世間のどなた様や親や友人とかは関係ないにゃ。自分がどう思うかが一番大切にゃ。自分の気持ちを言ってみるにゃ」

「……楽しくはないかな。起きて、仕事して、寝て……。また、その繰り返し。一体自分は何をしているんだろうって、本当に年に三回くらいは思うよ」

「そうかにゃ。分かったにゃ。それじゃあ、私と一緒に楽しいを取り戻しに行こうにゃ」

「……もし、また昔みたいに世界を楽しめるなら……」

僕は頷いた。

「ふふっ、良い顔になったにゃ。それじゃあ、今日も本の世界にひっととびするにゃ。今日紹介する本は」

見るだけで9割かなう!魔法の宝地図 にゃ

夢の寿命

「ゆうき、夢の寿命ってどのくらいか知ってるかにゃ?」

「知らないよ」

「じゃあ聞くよ。ゆうき、何か夢はないかにゃ?」

「そうだな。例えば自然の多い所でゆっくりコーヒーでも飲みながら、リラックスしてハピネスを撫でながら、うとうとしたいかな」

「じゃあ、叶えるために行動してみるにゃ」

「……無理だよ。SEの仕事は、とても時間がかかるし、夜だって……」

「ストップにゃ」

「……えっ」

「そうにゃ。そういうことにゃ。夢の寿命はとても短いにゃ。今の質問で試したにゃ。皆、心に夢が浮かんでもすぐにできない理由やいい訳を考えてしまうのにゃ。その間、実に0.2秒。その間に脳はやるか、やらないかを決めてているんだにゃ。だから、多くの夢は今も叶っていないし、なくなっているんだにゃ」

「でも、それじゃあ何も叶わないじゃないか!」

「そうじゃないにゃ。もし、幼いころからの夢を未だに抱き続けていたり、これからでも新しく夢を心に抱き続けることができればそれは叶うにゃ」

「とても信じられないよ。それにそんな風に叶うならこの世にやりたくないことを仕事にしている人もいないよ」

「叶う夢だからこそ、ずっと心に宿るにゃ。もし、ゆうきが持つ夢がずっとゆうきの心を占めるのならその夢はかなうにゃ」

「……」

「今は、信じられなくてもいいにゃ。だから、いまからやり方を説明するから少し話を聞いて欲しいにゃ」


フォーカス・シフト


「フォーカス・シフト(焦点移動)と呼ばれる力を使って未来をクリエイト(創造)していくにゃ」

「フォーカス・シフト? 何だよ、それ」

「そうだにゃ。分かりやすく言うと妄想に近いにゃ」

「妄想? そんなので夢が叶うのかい?」

「叶うにゃ。ただ、注意しないといけない点があるからそこをまとめていくにゃ」

・言葉

・イメージ

・行動 

「この三つだにゃ。さっきいっていた夢を例にしてみるにゃ」

自然の多い所でゆっくりコーヒーでも飲みながら、リラックスしてハピネスを撫でながら、うとうとしたい

・言葉

「もし、その夢を叶えているゆうきなら、どんなことを口癖にしていると思うにゃ?」

「そうだなぁ、穏やかだなぁ。幸せだなぁ。リラックスしているなぁ、とかかなぁ」

「そう、まずは、自分が叶えたい夢が叶ったらと思って、言葉を発してみるにゃ。例えば夢が大物YOUTUBERなら、(僕は登録者、数百万人のYOUTUBERだ)みたいな感じで自分に言い聞かせてみたりするにゃ」

つまりは、叶えている自分が言って良そうなことを口癖にするんだね」

「そうにゃ。ゆうきだったら、穏やかだなぁ、とか幸せだなぁを日々の口癖にするといいにゃ。独り言でもいいにゃ」

・イメージ

「次はイメージにゃ。もし夢を叶えているとしたらその時のゆうきはどんな風になっていると思うにゃ? 大切なのは、今の現実じゃなくて、ありのままの自分がそれを叶えているならって想像するにゃ

「……そうだなぁ。多分一軒家を持っていて、窓からはすぐに芝生が見えて、そこに木が一本立っていて、そこで読書とかしているんじゃないかな。それで、陽だまりの中で、ハピネスと寝たりしているかもなぁ。その時は、きっとスーツは着てなくて、空の色をした綺麗な半袖、半ズボンを着ていて、緑に寝っ転がっているんじゃないかな」

「うんうん、良い感じにゃ」

「なるほど、ハピネスが妄想って言っていた意味が分かったよ」

「現実はひとまず脇において、自由に発想するのが大切なのにゃ。

心の中は、君だけの宝物にゃ。いくらでも好きな様に描くといいにゃ」

・行動

「そして最後が行動にゃ。……そう、身構えるにゃ。これも簡単にゃ。さっきイメージした自分だったらどんな行動をするだろうって、思いながら日々を生きていくにゃ」

「……そうだなぁ、まず、基本的に穏やかに過ごしているだろうなぁ。それに、そうだなぁ。さっき言っていた服とかを買ってみようかなぁ。それに手間がかからない観葉植物を買ってみるのもいいかもしれない

「そうにゃ。上手くできているにゃ。もっと分かりやすく言うと、俳優、女優になって過ごしみるのにゃ。それじゃあ、フォーカス・シフトのまとめをするにゃ」

・夢を叶えている自分が言いそうな口癖や目標を口癖にしていく

・夢が叶った自分を想像して、自分というキャラクターをありのままに自由に作りなおしてみよう。

・そして、作ったキャラクターをまるで、自分が俳優や女優であるかのように演じて日々を過ごしてみよう。

         

僕らの宝地図

「ハピネスが言いたいことは分かったけどさ。でもさ、今は良くても長続きする気がしないよ。現実はこんな感じでさ。三日坊主になってしまいそうだよ」

「ふっふっふにゃ。そうくると思ったにゃ。だからこそ、本書の推奨している宝地図が生きてくるにゃ」

「宝地図?」

「そう、宝地図にゃ。しかも見ているだけで9割が叶う。なんだかワクワクしないかにゃ?」

「……ほんの少しだけ」

「やることは簡単にゃ」

①あなたの欲しいものや行きたい場所、なりたい夢や、一緒にいたいパートナーのイメージに近い写真を集める

②それを、あなたの笑顔を中心に一枚のコルクボートに貼る。

③目に触れる場所に置き、その宝地図で叶った未来情感を繰り返し体験する。

④必要に応じて、未来の写真だけでなく、過去の一番うれしかったときの画像や、大切な仲間や家族の写真を貼る。

「ふーん、何となくしたいことが分かったけど、これで夢が叶う根拠って何? 科学的に立証されているの?」

「ぬぅ、面倒くさいのにゃ。とりあえず納得してくれれば、さっそく説明に入れるというのににゃ。そうだにゃ。お主も聞いたことがあるかもしれんがの」

「?」

「とある囚人の話にゃ。囚人は個室に監禁され、目隠しと拘束をされ、看守にこう言われたのにゃ。今お前の足にナイフを突きつけている。どうだ。冷たいだろ。そう言って、しばらくすると足に痛みが走り、足に生温かいものが流れるのを感じた。囚人が最悪の事態を想定していると、看守はこう答えた。お前の足を切った。今流れている血の量からして、あと二十分もすれば死ぬだろうな。実際に囚人は二十分も経たず、囚人は死んだのにゃ」

「? そりゃ死ぬのは当たり前じゃないかい」


「そうじゃないのにゃ。実際は、ただ足の近くからホースで温水を流しただけで、足はただ少し金属で痛みを与えただけだったのにゃ。それなのに囚人は死んでしまったのにゃ」

「どういうこと?」

「つまりは、囚人はただの思い込みだけで本当に自分の血が流れてしまったと勘違いして死んでしまったのにゃ」

「うーん」

「はぁ、疑り深いやつにゃ。じゃあ、もう一つ例を出してやるにゃ」

「ごめん」

「製薬会社で新薬を人体実験に使う時なんだけどにゃ。複数の薬を日付ごとに分けてたり、グループごとに別れたりして被験者に飲んでもらうのにゃ」

「複数飲んでもらうってことは候補がいくつかあるってことかい?」

「まぁ、そういうケースもあるけどにゃ。ただ実際には、効果のあると思われている薬と一緒に、薬と言って渡しているだけで何の効果もないカプセルを別の週に飲んでもらったりするのにゃ」

「何で? そんなの効果があるわけないじゃないか」

「そう思うよにゃ。でも実際にはただのカプセルを飲んだ患者の中には、それを飲むことによって状況が改善する人がいるのにゃ。これをプラセボ薬(プラシーボ効果)というのにゃ。良薬と言われ飲むことによって本来何の意味もないただの中身の入ってもいないカプセルでも効果が出てきたりするのにゃ」

つまりは人は思い込みによって自分の状況がいくらでも変化する可能性があるってこと?

「そういうことにゃ。人は思い込みによっていくらでも状況を変化させることができる生き物にゃ。この、人の思い込みを利用して作るのが宝の地図にゃ」

「なるほど。つまり夢を叶えた自分と錯覚することで、夢に近づこうというわけか」

「そういうことにゃ。これで、少しは納得してもらかにゃ。さらに突っ込まれたら二重スリット実験についても言及しないといけないところだったにゃ。念の為にもう一回、言うにゃ」

①あなたの欲しいものや行きたい場所、なりたい夢や、一緒にいたいパートナーのイメージに近い写真を集める

②それを、あなたの笑顔を中心に一枚のコルクボートに貼る。

③目に触れる場所に置き、その宝地図で叶った未来情感を繰り返し体験する。

④必要に応じて、未来の写真だけでなく、過去の一番うれしかったときの画像や、大切な仲間や家族の写真を貼る。

「例としてこんな感じで作るといいにゃ。これを作るために人間の姿にならないといけなかったのにゃ。ゆうきは私に感謝するといいにゃ」

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「なるほどね。こんな風に作るんだね。でも一つ疑問なんだけどさ。何で全ての欲求を一つにまとめるの?」

「それは個々の写真に対する欲求にとらわれず、全ての理想が叶った(未来そのもの)とそれにふさわい自分像にフォーカスすることができるからにゃ」

「簡単にいうと視界にさえ願望が映って入れればその映像をまるごとRAS(脳の目標を達成するナビゲーション機能)が動いて達成するための情報を探してくれるにゃ

「ふーん。そうなんだ」

「ここで一旦まとめるにゃ」

・自分の宝地図を作ろう

・期限と希望の条件も宝の地図に張り付けておこう

・毎日、自分が目に触れるところにボードを設置しよう

・ボードは毎日何回でもいいからみよう。そして、その時は実際に自分がそれを達成した気分に浸ろう。嬉しいや楽しいといった感情を味わおう

・そして、そのために必要だと思う行動をしていこう


自分と対話しよう

「うん、ボードの作り方までは分かったかな」

「いい感じだにゃ。次は内省の重要性を言うにゃ。せっかくボードを作ったのにゃ。それをより上手く使うには内省が必要だにゃ」

「内省?」

「つまりは、自己対話にゃ。これが現代人に欠けているものの一つにゃ。情報が氾濫する世の中にゃ。現代人は何もしない時間や自分と対話する時間が極端に少ないにゃ。手には情報デバイスが常に握られ、何もしていない時間が取れていないことはないかにゃ?」

「言われて見れば、移動中も電車の中でも基本的に動画を見ているし、たまの休みも常にソーシャルゲームとか何かをやっている気がする」

「そういうことにゃ。このボードの良いところは、内省にも使えるのにゃ。ボードを見て、感情に浸るときその瞬間は自身の夢と向かい合っているにゃ。前にもいったけど夢の寿命は0.2秒にゃ。途中でくじけてしまうこともあると思うにゃ。だからこそボードを見ることで夢の寿命を常に更新し続けていけばいいにゃ。そうすれば、夢は消えることなく、いずれは本当に心に宿るようになるにゃ」

「分かったよ」

「時間切れにゃ。後は夢輝(ゆうき)が本書を読んでみるにゃ。

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「ふわぁ、良く寝た。今日も不思議な夢を見たな。夢を叶える宝地図か。そうだな。今日帰りに百円ショップにコルクボードでも買ってみるかな 」

僕はそれから準備をして玄関を飛び出した。明るい光が飛び込み、これからの人生が良いものに変わっていけばいいなと感じた。

背後で猫の鳴き声が一度だけ聞こえた

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「よっすにゃ。ここまで良く読んでくれたにゃ。本当にありがとうにゃ。ここまで読んでくれたあなたにどんな夢があるかは分からないにゃ。ただ、それでもあなたの夢が叶ってくれたら私は嬉しいにゃ。子供の時に捨ててしまった夢をもう一度拾いなおすのもいいし、また新たに自分で夢を見つけるのでもいいけど、あなたがこれからの人生を少しでも笑って楽しく過ごせるように祈ってみるにゃ。こう見えても、猫又だしご利益はあると思うにゃ」

あなたの夢は、あなた以外の他の誰にも邪魔できない大切なものにゃ。

もう一度、あなたのために、あなたの夢を見て欲しいにゃ。

どんな大言壮語な夢だって、あなたなら叶えられると信じているにゃ。

それではまたにゃ。


書名 

見るだけで9割かなう! 魔法の宝地図

望月 俊孝







いつも読んでくださってありがとうにゃ。 ゆうきみたいに本を読みたいけど、実際は読めていない人の為に記事を書いているにゃ。今後も皆が楽しめるようにシナリオ形式で書いていきたいにゃ。 みにゃさんが支援してくれたら、最新の書籍に関してもシナリオにできるにゃ。是非頼むにゃ。