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僕の愛した君はいない

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ほいな、まぁ作ってみました。上から順に読める形にしてるので暇な方はどうぞ読んで見て下さい。
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記事一覧

プロローグ(投稿テスト)

 プロローグ  20XX年  冬の長崎は冷える。凍える手をコートから出し、息を吐き、体を温…

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僕の愛した君はいない(①)

200X年  僕は退屈していた。毎日続くこの生活に……。黒板に流れる白い文字を眺めながら…

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僕の愛した君はいない②

「キンコーンカンコーン」  チャイムの音がなり、意識を呼び戻された。  日直が挨拶を行い、…

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僕の愛した君はいない③

 食事を終え、部屋に戻り音楽をかけ、本を読んで、なんでもない日常を終える。このままじゃ、…

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僕の愛した君はいない④

「うわ、はぁはぁ」  どうやら、本当に目覚めたようだ。時計を見る。午前二時四十五分。訳の…

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僕の愛した君はいない⑤

…………。 「……水君。おーい聞こえるかーい。おーいってば、聞っこえてるー?清水くーん」 …

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僕の愛した君はいない⑥

 教室に戻り、鞄を取った後、寮へ足早と戻る。そして、ルーズリーフ四枚をセロハンテープで一つにして、再度自分の顔のことについて記した後、画鋲で壁に貼り付けた。そうして、ベッドに腰を下ろした。  とりあえず、当面はこれで記憶をなくしたとしても思い出せるはずだ。問題はこれからについてだ。考えることはいっぱいある。 まず、記憶を失う前に映ったあの光景は何かということだ。女の子が目の前に映って僕を心配していた。確かにそう思えた。だけど、僕は視界を両目で覆っていた。それにも関わらず、

僕の愛した君はいない⑦

頭の中で物語が上映され始める。景色や色やにおい、そんなされるはずのないものが描写されてく…

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僕の愛した君はいない⑧

「でも、何であの時、私は自分のパーツを顔に嵌めこんだのに……。そう、それで朝起きて顔を洗…

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僕の愛した君はいない⑨

「へぇ、君。それってどれくらい前のことかな?」 「あっ、先生おはようございます。二年十組…

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僕の愛した君はいない⑩

僕はこれ幸いと席を立とうとし、それではまた診察の時にでも話しましょうと声をかけようと口を…

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僕の愛した君はいない⑪

 保健室を出て、急いで分館のトイレに向かう。念のため、後ろを時折見ながら来たが、特に追っ…

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僕の愛した君はいない⑫

 放課後になり、保健室に行き、未紀先生に話をすることになった。既に紙に書いてあることも含…

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僕の愛した君はいない⑬

 夜になり、バイトを終え、部屋に戻った。まだ時間があったので、バイト先で余った食材を使い、弁当を作った。今日はバイト先のまかないが出たのでそれを食べた。一通り次の日に備えたところで時計を見ると時刻は九時半を示していた。  僕は、この前のファンタジー小説を読んだ。  街を破壊し尽くした主人公はドラゴンの召喚を禁止され、力を封印された。魔法の使用許可とドラゴン召喚に際し、媒介となる道具の制作だけが許された。魔法も闇のドラゴンの召喚後、飛躍的に向上しすぎ、周りからは忌避の対象と見ら