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今どきの鑑賞方法(3):字幕サービスを活用した能の鑑賞

檜書店は数年前から能楽公演の字幕制作に取り組んでいます。

多言語字幕システム「能サポ」についてはこちら

公演の進行に合わせて手元のタブレットやスマートフォンに字幕が表示される、というもので、詞章(セリフ)、解説、多言語、と最大5チャンネルの表示が可能、公演中もチャンネルの切り替えは画面をスライドするだけです。

また、開演前や休憩中は演目のあらすじ・見どころをスクロールして見ることもできます。

(「能サポ」の紹介動画)

初心者だけでなく、障がいをお持ちの方、外国の方にもご覧いただいています。

THEATRE for ALL LABマガジンのnoteより、横浜能楽堂が取り組んでいる「バリアフリー能」の記事で「能サポ」をご紹介いただきました!

100の回路#15 公立劇場として能楽のバリアフリーに取り組む横浜能楽堂の取り組み
https://note.com/theatre_for_all/n/nb173474b8557

能をよくご覧になられている方には、「字幕なんかいらない、舞台を見ていればいいんだ」という意見をお持ちの方がたくさんいらっしゃいます。

しかし、初めてご覧になった方は、「何を言ってるのかわからなくてつまらなかった」「見てもわからないから、もう二度と見ない」などの感想を持つ方がいらっしゃいます。

せっかくワクワクした気持ちで初めて能楽堂を訪れた方を、ガッカリさせたくない、また足を運んでいただきたい、という思いで始めたのが「能サポ」です!

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そして、字幕は舞台を見ていただくのが目的で、あくまで鑑賞のための補助ツールです。ですから、解説チャンネルはなるべく簡潔に、文字数が増えないよう努力しています。

字幕を制作しておきながら、矛盾するようですが、「最初は字幕を見ていたけど、途中から舞台に引き込まれて字幕を忘れてた」なんていう状況になってくれたら本望ですね!

これまで、さまざまな能楽堂公演や、屋外の公演でご利用いただき、今年3月には皇居外苑で行われた日本博公演でもお使いいただきました。

現在、京都観世会例会では継続的にご利用いただいています。
https://kyoto-kanze.hinoki-shoten.co.jp/ja/caption

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京都観世会館 (写真提供:京都観世会)

今後、字幕が実施される公演がある際はSNS等でご案内していきますので、お友達を誘ってぜひ能楽堂で字幕を体験してみてくださいね♪

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