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今年の4冊目

今年の4冊目、宮島未奈著「成瀬は天下を取りにいく」、読みました。

成瀬あかりの存在は、明らかに「普通」の枠からはみ出しています。群れない、こびない、空気を読まない。常に目立ち、周囲とは一線を画しています。

成瀬の幼なじみである島崎は、私と同様、平凡な人間です。普通でない成瀬を間近で見て育ち、その人生を見守る役目が自分にはある、と勝手に決めています。

でも見守る役目のはずの島崎は、いつも成瀬に巻き込まれて、天下取りに付き合わされる羽目になります。そしていつの間にか、それを楽しんでいます。

成瀬に巻き込まれている間に、自分では踏み出せなかった平凡ではない場所にいる島崎を見て、「ああ、私の側にも成瀬がいてくれたらなぁ」と夢想します。

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