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無計画(1)

無計画な旅をしよう、と君が借りてくれた、「わ」ナンバー。仕事を終えた後、君のアパートの近くで待ち合わせて、私たちは、旅に出た。

無計画を装いつつも、私には、何となくの計画があった。夜のうちに高速を飛ばせば、半島の先まで行ける。隠れ家的な温泉宿の目星も、こっそり付けてある。

この時間だから宿の夕食は、無理だろう。それでも、温泉と小奇麗な布団があればいい。2人そろっての貴重な休みだ。忙しい君とゆっくり過ごしたい。

ナビも使わずに走り出した君の横に座って、私は、プランAとプランBとプランA‘を立案し、スマホを駆使して各プランの比較検討に余念がない。



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