人が住まなくなると
長崎に行ってきた。オットが30年ぶりの長崎というので旅のプランはお任せにして、私は友人に会う約束だけ。
池島の炭鉱跡地ツアーに申し込んだというので、フェリーに乗って向かう。
軍艦島にも同じような炭鉱跡地のツアーがあるようだけれど、オットのチョイスは池島。
炭鉱跡地ツアーも興味深かったけれど、さらに圧倒されたのがオプショナルの廃墟跡のツアー。人が住まなくなった団地をまわるのは、なんとも言えない気持ちにさせられた。
人口減少の時代、このような光景が今後日本のあちこちで見られるのかもと想像してみる。蔦に覆われたかつて人が賑わっていた住居。更地に戻すのも大変だからか、建物が残っている。
ボウリング場や、スナック、映画館の跡地。
かつて、ここに街があったのだ。
島の人口の最盛期は7776人、そして現在は95人。まだゼロではないけれど圧倒的に少ない。
炭鉱の産業が廃業したことで、仕事を失った人はどこか違う場所へ。
人混みの多いところは苦手とか思ってしまうけれど、人が住まなくなった廃墟に一人で住む勇気はちょっとない。
フェリーを後にして、戻ってきた所に小さな教会があった。フランスから来た神父と村の人たちが一緒に建てられた教会。今でも、誰かが手入れをされているのを感じるとほっとする。
長崎市内に戻ってきて、有名な長崎の夜景を見に行った。街の明かりはキラキラ輝いていて、あぁここにはこんなに人が住んでいるのだなぁと改めて思う。
9月もあと残り少し。
秋は少しセンチメンタルな気持ちになる。