るろうに剣心最終章 The Final 見てきた
ひさしぶりに映画館に行ってきました。観たのは「るろ剣」雪代縁編です。
マンガもアニメもそんなに見ていないので原作との違いがどうこうというのは分かりませんが、今までの実写版も見てきたので、その辺も含めて感想を書いていきたいと思います。
見てきた感想、ざっくりまとめるとこんな感じです。
良かったところ
アクションがすごい。日本のものではないみたい
殺陣のスピード感は実写版第一弾から全く衰えを見せず、およそ日本のチャンバラ(よくある時代劇の)とは思えないキレの良さ。剣術だけでなく格闘技やアクロバット等のアクションも織り交ぜ、「るろ剣のアクション」というジャンルを確立しているのではないでしょうか!?ジャンルは異なりますが、ベテランが作った香港のカンフーアクションを見るような熟練した美しさがあります。
雪代縁(えにし)の体がすごい
これは最終盤ですが、剣心と縁の直接対決の最中、縁がマント(?)を脱ぎ捨てるシーンがあるんですが、鍛え上げられた肉体がすごいです。
色白ながらむき出しの腕全体が筋肉でボッコボコ、肩口から血管が浮き出てるところを見ると体脂肪も相当に絞っていると思います。上半身全体のシルエットもエグイ逆三角形で、むき出しになってない部分も含めてめちゃめちゃハードなトレーニングを積んでいるんじゃないでしょうか?
この体格でアクションも激しい、速いというところも相まって、強敵ぶりが際立ちます。
全体に漂う寂しさ、後ろめたさ
今回、剣心は「人斬り」という以上に個人的な過去の出来事のために、縁率いる一味に襲撃を受け、自分の周囲で大惨事を引き起こしてしまいます。自身に向けられるべき敵意が周囲の仲間にも向けられることで、自身の存在そのものを許せないのでは?と思わせる描写が大部分を通じて作品に独特の重さを持たせています。その剣心に対し仲間それぞれが向ける気遣いが、初めは重荷のように、しかし終盤では剣心を動かす力として働いていく過程は見物です。
さて、次は残念だったところです。
アクション自体には新鮮味がない
良いところとしてあれだけ持ち上げたのになんでだよ!?という部分もあるのですが、実はこれ、良い部分と表裏一体の部分があります。
アクションのスピード感、キレは本当に素晴らしいです。初回からクオリティが落ちることもなく、と書きましたが、逆に「シリーズ当初から変わっていない」部分が多いとも思うんです。今や実写版るろ剣のお約束になった感のある「スライディング&低姿勢ダッシュ」や「壁走り」、一振りで周囲の敵をなぎ倒すなど、華のあるアクションてんこ盛りですが、全部今までのシリーズで見てるんですよね…。このシリーズらしい特長的なアクションをしっかり盛り込んだ分、新機軸がなかったのは残念だな、と思いました。
また、剣心たちはみんな「殺さない」で戦うというポリシーでやってるせいか、アクションは激しいのに敵がなかなか減らず、なんだか「ダレる」ところがあります。
ストーリーが若干薄いような…。
今回、雪代縁とその仲間達は多彩なビジュアルとアクションで暴れまわるのですが、それぞれのキャラの性格や背景が良くわからず、人物設定も説明されないままにアクションが続きます。腕にガトリングガンつけたおじさんやダースベイダーみたいなお兄ちゃん、肉弾戦型の装甲付けたお兄ちゃんなど、「え、こいつどういうやつ!?」とバラエティ豊かな敵たちを見ながら、引き込まれそうだけど「結局よくわからない人」で終わってしまいます。ある程度、敵役も素性が分かった方が感情移入しやすいんですが、はっきり分かるのは縁についてだけ。ガトリングガンのおじちゃんも一幕だけ色々とセリフで語る部分がありますが、ちょっと消化試合な感じがしてしまいます。
縁と剣心の因縁は劇中でも時間を割いているので分かるんですが、他の登場人物についての説明なしに映画が進んでしまうところは残念です。
ちなみにこの映画は嫁さんと一緒に観たんですが、嫁さんは原作を知っており、登場人物の見当もつくのでかなり楽しめていたみたいです。
ということでシリーズ最終を飾る本作品、マンガをすでに読んでいる方でしたら特に、そうでなくても純粋に迫力あるアクションを楽しみたい方はぜひぜひご覧になってはいかがでしょうか?
ではでは
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