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QAEのスキルを生かしたQA以外のしごと

UbieでQA Engineer(QAE)をやっているMayです。最近、牛骨ラーメンが推しに加わりました。

UbieのQAEは組織横断での活動も進めていますが、開発チームの一員としての活動が中心になっています。

ホラクラシー型組織の中で、QAEは大きく2種類のロールを持っている

Ubieの開発チームは提供する機能の単位でできていて、さまざまな職種の人たちが集まったクロスファンクショナルチームです。開発スタイルはスクラムでほとんどのチームが1週間スプリントで回していますが、QAEによるQAが毎スプリント必要なわけではありません。
チームの一員として、各種スクラムイベント(リファイン、プランニング、デイリー、レビュー、レトロ)に参加し、受け入れ基準(AC)の定義やレビューは当然のように行っていますが、その他にも、エピックを遂行するためのプロダクトバックログ(PBI)を担当することがあります。

今回は、開発チームの中でUbieのQAEがQA以外にどんなことをしているか、事例を4つ紹介します。

QAEのスキルを活かしたQA以外のしごと

①業務の自動化

症状検索エンジンユビーのチェック結果画面を担当するチームでは、機能の開発とそれを使う事業開発オペレーションが一緒に活動しています。オペレーション業務を効率化するために、プロセスを整備したりシステム化したりも進めていますが、テストフレームワークを使った自動化も行っています。
結果画面はユーザーの属性や症状に合わせてコンテンツを出しわけをしているのですが、出しわけ条件や入稿した内容が想定通り表示されているか確認するのに時間がかかっていました。そこで、チームのQAEであるtakamacchiが、テストフレームワークであるPlaywrightを使って、自動確認ツールを作成しました。Playwrightを知らない人でも、確認したい内容をテキストベースで記載し実行するだけで、Playwrightを用いたブラウザ操作による自動実行ができるようになります。
このツールは「たかまっち砲」と名付けられ、社内でその名を轟かせました。1時間ほどかかっていた確認業務が15分で終わるようになった例もあり、「他の機能の確認用にも作ってほしい」というリクエストが寄せられています。

オペレーション担当からの歓喜の声

②UIデザイン

開発チームにはデザイナーがいて、デザインを担当します。
私もメンバーである社内管理システムの開発チームでは、「社内管理画面のデザインもプロダクトデザイン」 で紹介されているtakanoripがベースのデザインを作っています。業務オペレーションを新たにシステム化する際に、私も少し、デザインをやってみました。

使用するユーザーがいつどのように、なんのためにこの画面を使うのか、このオペレーションを通して何を実現したいのか、ヒアリングしながら画面の構成やレイアウトを考えていきました。ユースケーステストやシナリオテストの期待値を作っていく感覚です。画面イメージを作って、ユーザーと認識も揃えました。ここまでQAを担当してきたシステムなので、UIの一貫性や操作性も設計段階で担保しながら進めることができました。
私が担当した6画面(2つの業務オペレーション)は無事にリリースされ、現在も使われています。

③外部サービスの調査

4月から私が活動しているチームでは、ユーザー体験を最大化するための基盤の構築を担当しています。チームのアーキテクトを中心にモデリングやシーケンスの精査を進める中、QAEの私は外部サービスが活用できるかの調査を進めました。
外部サービスの調査は、マニュアルやデモサイトをもとにテスト分析をしていくことによく似ています。不慣れなドメインなうえ機能が非常に豊富で苦戦しましたが、機能をリストアップし、サービスベンダーに仕様確認をしながら進めていきました。あらかじめチームで用意していた要件やユースケースを満たすかを確認し、その内容をもとに、チームで開発方針を固めました。チームが意思決定できる材料を提供することは、テストの目的の一つにも通じるものがあります。

ステークホルダーが意志決定できる、特にテスト対象の品質レベルについての十分な情報を提供する。

ISTQBテスト技術者資格制度Foundation Level シラバス 日本語版 Version 2018V3.1.J03
1.1.1 テストに共通する目的

④スクラムマスター

Ubieのスクラムマスターは、いろんな職種の人が担当しており、QAEもスクラムマスターを兼務することがあります。QAEでスクラムマスターをしているのは、ackeyとtmasuhara。
QAEとスクラムマスターには類似点がいくつかあります。まず、スクラムマスターもQAEも、意思決定の質向上に関与する役割であること。スクラムマスターは、スクラムというフレームワークを通じてチームや組織のROIを最大化します。一方QAEは、品質をさまざまな観点から可視化し、意思決定に資する情報を提供していきます。
また、スクラムマスターもQAEも、チームが自走できるよう支援する立場です。チームやプロセス、プロダクトをよく観察し、チームメイトに質問をしながら、チームを強化していきます。
もちろん、スクラムマスターとして立ち回るにはQAEのスキルだけでは足りないので、スクラムのフレームワークや魂を理解していかねばなりません。実は私も入門の扉を叩いたので、少しでも早く一人前のスクラムマスターになれるようがんばります。

QAEができるQA以外のしごとはたくさんある

Ubieのミッションは「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」です。ミッションを最速で達成するために、Ubieの開発チームは職種問わず、一丸となって活動しています。チーミングが得意なフロントエンドエンジニアがスクラムマスターをやったり、プロダクトの未来が見えるデザイナーがプロダクトオーナーをやったり。Ubieのようなスタートアップにおいて、職種というのは「得意な分野」であって、「担当する分野」ではないと私は考えています。
QAEのスキルがあれば品質保証以外にもできることはたくさんあります。私も、ミッション達成に向けて前に進めることができるなら、何でもやっていく気概で取り組んでいます。品質の目線を持ってQA以外の仕事に取りかかることは、結果としてプロセスやプロダクトの品質向上にも役立ちます。もちろんQualityが一番大事ではなく、CostとDeliveryとのバランスが大切です。事業のフェーズやスピードを理解し、一緒につくりあげるために自分には何ができるか、どこまでするか、判断しながら行動する必要があります。

Ubieはこれまで、推定で2.7万年以上の健康寿命を延ばし、1,500億円以上の経済価値創造をしてきました。

また、月間の利用者数は1000万人を越え、多くの人に使われるサービスへと成長してきました。

これからも、「QAする人」ではなく「QAが得意な人」として、「QAE」という職種ではなく「Ubieの一員」として、 世界80億人の健康寿命延伸を目指していきます。

お話しましょ

UbieやUbieのQAEのお話、いかがでしたでしょうか。興味をもってくださった方は、Pittaのカジュアル面談でお話しましょう!

日本橋界隈の企業で集まったテストの勉強会「Nihonbashi Test Talk」というイベントも開催しています。次回はきっと8月のはず。Connpassでメンバーになると情報が届きますので、ぜひメンバー登録をよろしくお願いします!


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