コミュニケーションの教科書 #10 「話すこと」「聞くこと」
話すことと「言う」ことの違い
話は聴き手がいて、初めて成り立ちます。聴き手のことを考えずに自分の言いたいまましゃべるのは「話す」ではなく「言う」ことです。話し方の注意点をまとめると、
正しく・・・内容を正確に、発音を正確に、正しい言葉で内容のある言葉で
わかりやすく・・・順序良く、結論ははっきりと、難しい言葉はつかわない
感じよく・・・相手のいやがることはさける、相手の立場に立って
そして、全体を通じて相手の表情や態度を見ながら、相手の理解度を確かめ、相手が開きたがっていることに適切に応えながら、相手に受け入れられるような話し方で話すことが大切です。
「聞く」と「聴く」の違い
「聞(聴)き上手は話上手」と言われるのはなぜでしょう
相手の考えや気持ちを十分つかんだ上で話すので相手によく受け入れられるます。
相手に対する好意、敬意、期待を示すことになり、相手との人間関係がより良くなります。
知識を吸収できる。偉大な人物は謙虚に、しかも旺盛な好奇心をもって人にものを聴こうとします。
聴いてあげることにより、相手の頭の中や気持ちをすっきりさせてあげられます。それにより、相手の自己洞察を得ることができます。
積極的に聴く方法
相手に考えや気持ちをありのままに話をさせるには、こちらが「何でも受け入れる状態」になっていなければなりません。それには、次のことを実行します。
(1)誠意を持って聴く、本気で聴いているという姿勢を示すこと
(2)先入観を捨てて聴く、相手に対して「白紙」で臨むこと
批判的な言葉は使わない
逆にほめ言葉も使わない
話の腰を折らない、自由に話させる
相手の言葉を自分の言葉で要約してそのまま返す
(3)反応を示しながら聴く。関心をもっていることを態度で示すこと。
「聴いている」ことを伝えるための相槌を打つ。
(4)共感を示しながら聴く、相手の考え方や気持ちを理解していることを示すこと
相手の示した気持ち(感情)を自分の言葉に置き換えて、投げ返します。それによって相手は自分が「理解」されていることを感じ、共感・信頼感が得られます。
言葉の裏にある気持ち(感情)をつかむようにします。
話を聴くときの5つの態度
私たちは、人の話を聴くとき、一般的に次の5つの態度のうち、どれか一つの態度で聞いているといわれています。もし友人に「会社を辞めたいのだけれども・・・」と打ち明けられたとき、あなたは、どの態度をとるのでしょうか?
(1)診断調査的態度
「なぜ辞めたいの?」と質問をする。
このように相手に質問をし、事実を調査・診断しようとする態度
(2)解釈的態度
「君は、会社に何か不満でもあるのかね」と自分の解釈を述ベる。
このように「会社を辞める=会社に不満を持っている」という自分の一方的な因果関係の結びつきで解釈しようとする態度
(3)評価的態度
「突然退社など言い出すことは良くない。辛抱すべきだ」と言う。
このように自分の価値観に照らし合わせて、人の話を正しい、問違っていると判断評価しようとする態度
(4)支持的態度
「辞めたいのも無理はないことだね、困ったら相誠しにきな」という
このように相手をサポートし、応援しようとする態度
(5)理解的態度
「うん、なるほど、やめたいと思うんだね」と相槌を打つ。
このように相手にうなづきながら、相手の気持ちを共感的・受容的に受け止め理解しようとする態度
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