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【ショートコラム】日向坂46だけが持つ「けやき坂46(ひらがなけやき)」という強み

さて、今回は3月26日・27日の2日間にわたって行われた日向坂46のライブ『春の大ユニット祭り』『2回目のひな誕祭』についてピックアップしていきたいと思います。

今回のライブでは2期生・富田鈴花が体調不良により不参加でしたが、2020年11月から休養に入っていた2期生・宮田愛萌が約4ヶ月ぶりに復帰。まだ体調が万全ではないためフル出場とはなりませんでしたが、『春の大ユニット祭り』では自身が参加するユニット曲『割れないシャボン玉』、『2回目のひな誕祭』では2期生曲の『半分の記憶』などに参加しパフォーマンスを披露しました。

そんな2周年記念ライブですが、筆者が注目したのはセットリストに組み込まれた『けやき坂46(ひらがなけやき)』の楽曲の多さ。両日ともにセットリストの半分近くがけやき坂46の楽曲(以下ひらがな楽曲)で構成されていました。

■1.セットリストの約半数が『ひらがな楽曲』

『春の大ユニット祭り』では全22曲中9曲が、『2回目のひな誕祭』では全19曲中10曲がひらがな楽曲で構成されていました。(※NO WAR in the future、JOYFUL LOVE、約束の卵はひらがな楽曲としてカウント)

直近で行われた『ひなくり2020』では22曲中5曲、昨年7月に行われた『HINATAZAKA46 Live Online,YES!with YOU!』では21曲中8曲に留まっているため、今回のライブがいかにひらがな楽曲を多く取り入れているかがわかります。

特に『2回目のひな誕祭』は中盤にひらがな楽曲専用のブロックが設けられており、旧来のファンにはお馴染みの『ハーネス衣装』のアレンジ版も登場。ライブの1週間前には『日向坂46 OFFICIAL YouTube CHANNEL』で過去のひらがな楽曲のMVを限定公開するなど、主催者側が一つのコーナー(見せ場)としてセットリストに意図的に組み込んだことが読み取れます。

そしてこの戦略は、新旧多くの日向坂46ファンの心を掴むことに成功したと筆者は考えています。


■2.新規・既存、両方のファンの心を掴む『けやき坂46』

『NO WAR in the future』『JOYFUL LOVE』『約束の卵』は日向坂46の名義でも再リリースされるなどライブでも頻繁に目にする楽曲ですが、一方で今回披露された『ひらがなで恋したい』『抱きしめてやる』『君に話しておきたいこと』『半分の記憶』の4曲は2019年のライブでの披露が最後。

『僕たちは付き合っている』や、卒業した1期生・柿崎芽実の代役として2期生・濱岸ひよりが参加したユニット曲『三輪車に乗りたい』、2020年にグループに復帰した1期生・影山優佳がようやく参加できたユニット曲『夏色のミュール』に至っては、2018年以降一度もセットリストに組み込まれていません。

だからこそ今回ようやく日の目を見たこれらの楽曲は、旧来のファンには懐かしさを、最近日向坂46を知ったファンには新鮮さを与えることになり、結果的に新旧両方のファンの興奮と感動を呼んでいます。

特に日向坂46は昨年9月に1stアルバム『ひなたざか』をリリースしたものの、新型コロナウイルス感染症などの影響もあり、シングルリリースに関しては昨年2月から1年以上にわたって滞っています。アルバムの収録曲も歌番組やミニライブ、ひなくり2020などで出尽くした状態だったため、今回のひらがな楽曲の披露は新旧両方のファンのマンネリを打破する起爆剤になったと考えています。

けやき坂46として培った3年間が、日向坂46として迎えた2周年でまた活かされる。これは坂道グループの中でも特殊な経緯をたどってきた日向坂46だからこそ発揮できた強みだと言えます。


ということで、今回は日向坂46のライブを通して改めて見えた『けやき坂46』の存在にフォーカスしてみました。

前身グループがあるという点では櫻坂46も同じですが、休止から改名という流れをたどった同グループと違い、日向坂46は前身グループから歴史が地続きになっていることが特徴です。

だからこそ今でもライブでは必ず前身グループの楽曲がセットリストに組み込まれていますし、今回のように新曲に恵まれない状況を逆手に取ったライブ・セットリストを組むことができています。全ての過去を今に、未来に活かせるのは、このグループならではの大きな強みですね。


それでは今回はこれにて!

最後までお読みいただきありがとうございました。



#11.ひらがなに恋したい

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