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『自分だけ』なんてありえない

小学生の時こんな考えに悩まされていました。自分はこの体の中に閉じ込められているから、人の心を覗くのは不可能であり、相手の考えていることなどわからない。だから相手が人間であることも検証できない。相手が限りなく人間に近い感触で、人間に近い言動で、人間に近い体の動かし方だったら私たちは気づくことができない。もしかしたら自分はこの世界に騙されていて、自分だけが人間で、周りは全員ロボットなのかも、と考えて眠れなくなる日もありました。

ところが中学校になったある日、ネットである考えを見つけました。

それは『哲学的ゾンビ』と言うもので、自分の考えている事とほぼ完璧に一致していたのです。

これは1990年代に提唱されたものであり、自分が生まれる前からあった考えなのだと気付き、同じ考えを持った人が世の中には割といるのかな、と思いました。それと同時にこの考えを提唱した人も人間である可能性が高いと思われるので、自分だけが人間で他はロボットであると言う僕の中での仮説は半分消滅しました。

人間とは不思議ですね、他の人と違う個性を追い求めておきながら他人と共通点を見つけると親近感を持ったり、安心したりするのですから。


https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%93%B2%E5%AD%A6%E7%9A%84%E3%82%BE%E3%83%B3%E3%83%93

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