矢口 陽

イギリス駐在中の会社員。生活立ち上げ直後にロックダウンとなり、ネットの奥の人々に癒やさ…

矢口 陽

イギリス駐在中の会社員。生活立ち上げ直後にロックダウンとなり、ネットの奥の人々に癒やされる日々。海外での生活とか、本映画の感想とか、日常で思ったこととかを書いていきます。

最近の記事

火と導火線 ある少年の告白(2018)

体調が悪い時、もしくはそこまで悪い気分じゃないけど、あれ、なんか体の調子が変だなって思うとき、僕たちは体温を測る。 ピピッと音が鳴って見れば、36.6℃なんていう、とんでもなく見慣れた数字が表示されたりして拍子抜けする。 僕たちはそれを見て、なぁんだ、さっきのは気のせいかという調子で、今度は自分の感覚を疑い出す。 ある少年の告白 (原題:Boy Erased) を見ながらそんなことを思った。正確にはアマプラにあったこの映画を見ながら少々体調の異変を感じて体温を測り始め、測り

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      雪上がりのロンドン

      • 脱皮

        スキル、お金、それが自分を主張してくれるものだと思ってた。 かき集めた。 可愛い彼女、高価な車、それが自分の価値を表すものだと思っていた。 必死で求めた。 結果、スキルが身について、多くの人が頼ってくれるようになった。 欲しいものは比較的不自由なく買えるようになった。きれいな人と恋もした。週末にはドライブできる車も手に入った。 でもある時、気づいた。 かき集めてきたものは、自分を守ってくれる殻だったんだって。そして僕は、自分がすっぽり隠れるよう継ぎ足し、修復しながら

        • おばあちゃんのねぎ

          ねぇ、おばあちゃん、おじいちゃん。なにやってるの? そっか、ねぎとってるのか!採れたてのねぎ、生で食べてもいいかな!? やった!ありがとう! (しゃりッ) 食べた時、なぜだか目にこみ上げるものがあった。ねぎなんて珍しいものでもないのに。苦くて、でもその奥に新鮮な甘みがあって、おいしくて、何より深かった。太陽を体内に宿したように、温かく、満たされた。 肝臓が悪く、何度も入院と手術を乗り越えてきてるおじいちゃん。腰をほぼ直角に曲げながら、それでも蒸し暑い群馬での真夏の草

        火と導火線 ある少年の告白(2018)

          King Gnuが好き

          Aさん:好きなアーティストは? 僕:うーんそうだなぁ、King Gnuなんかいいよね。 こんにちは。矢口陽(ひなた)です。コロナ在宅でネット上を渡り歩いていたら、現代詩を書くある方の記事が目に止まり、noteを始めるきっかけを与えてくれました。家の中で一人淡々と仕事をする日々の中で見失いがちな、画面の向こうで人とつながっている感覚。詩を読みながらそれを取り戻させてくれたことに感謝。 初の投稿だったから、ちょっと身構えちゃってたんですけど、noteのヘルプページに、ちょい

          King Gnuが好き