Hina Oikawa 及川陽菜

ニューヨークの大学院に通っているサックス奏者です。作曲をがんばりたい。短歌もやります。エッセイも書く。 https://www.hinaoikawa.com/

Hina Oikawa 及川陽菜

ニューヨークの大学院に通っているサックス奏者です。作曲をがんばりたい。短歌もやります。エッセイも書く。 https://www.hinaoikawa.com/

    マガジン

    • Essay

      音楽のことからニューヨークでの生活まで、分類していないごった煮のエッセイです。

    • Snapshots of Nightmare

      夢という〈意識下でつづっている創作ノート〉———安部公房氏の「笑う月」のように夢をスナップショットした小品を綴ります。覚えているのは大体悪夢。

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    グッゲンハイムで涼む夏

    暑い。 ニューヨークは日本と比べて暑くないとか、湿気がないとか言われるけれどしっかり暑い。毎日溶けそうになりながら過ごしている。 アメリカの大学は6月から8月にかけてバカンスシーズンなので、夏休みがかなり長い。最初は大学院のハードスケジュールから解放され喜んでいたのだが、自由に使える時間の多いこの夏休み、現在残り1ヶ月を切ったところで『この生活に慣れてしまうと残りの2セメスターがしんどくなるのでは?』と一抹の不安を抱えているところである。そして仲の良かった友達が母国に完全

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      • また会いたくて、ロックス・ベーグル

        ベーグル。 甘美な響きである。ジャムやクリームチーズを挟んだ甘いベーグルもいいし、サラダやアボカドのようなごはん系ベーグルも捨てがたい。ベーグルそのものの生地もゴマがふんだんに使われたものや、レーズンなどが練り込まれたものなどバラエティが豊かで、飽きが来ない。もちもちの生地の中に挟まるさまざまな美味しいものたち、その断面からは形容し難い「かわいさ」のようなものを感じ、写真を撮らずにはいられない。おしゃれで有名なベーグル店のベーグルももちろん好きだが、学食で一番安い、ただバタ

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        • 食べる

          あなたが大きく口を開け 美味しそうにたべる姿は 生きようとする意思そのもので いのちがきらきら輝いている 「これぜんぶ 食べちゃっていいの?」 遠慮がちに聞いてくるあなたは 「いいよ」と微笑むわたしに 無理やり一口食べさせようとする わたしがそう願うように あなたもわたしに輝いてほしいのだ それに気づいたわたしは あーん と 口を大きくひらいてたべた 生きていくという意思を持って 力強くて大きな意思を これからきっといろんなものを ふたりで食べる たくさん食べる その

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          • 白い洋館の記憶

            夢という〈意識下でつづっている創作ノート〉———安部公房氏の短編集「笑う月」のように夢をスナップショットした小品を綴ります。覚えているのは大体悪夢。 古い洋館が目の前に現れた。白を基調とした気品のある、教会のように宗教的な清潔さがある建物だった。建物の中では、美味しそうなご飯が振舞われている。質素ではあるがスープやパンなどの食べものがひとつひとつ美しく並べられており、つられておもわず中に入ってしまった。そこに入ってはならないとわたしは知っていたはずなのに、悲しいかな誘惑には

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            Fトレインは止まらない vol.1

            ニューヨークの地下鉄についての雑記です。ニューヨークの地下鉄では変なことが多々起こるので、事件が溜まったり、気が向いたりしたら更新します。 ・わたしの普段使っている電車は7トレイン。(残念ながらFトレインではない)紫のラインで多分車両はいちばん新しい。他の路線だとスピーカーが壊れているから何言ってんのかわからない時が多いけど、7トレインは新しいからちゃんと聞こえるし、アナウンスが若干ディズニーっぽい。気がする。 ・古い車両(Aとか1とか)に乗るとむわっと独特のにおいがする

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            もしも、生まれ変わっても

            コストコ、ああ故郷コストコ、こっちではコスコと呼ばれる。メンバーズカードを持っていないからアメリカに来てからまだ行ったことないが、わたしはある時コストコのうしろのバス停でバスを待っていた。コストコの換気扇からむわっと小麦の焼ける香ばしいにおいがしていて、コストコ特有のにおいがわたしを覆った。逆輸入というか、なんともおかしな話なのだがバスに並びながら日本にいたときのことを思い出していた。わたしにとってはコストコは昔から家族で遊びに行く場所だったので、コストコのにおいというのはも

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            紙袋のなか、ブロンディひとつ

            小学生の頃、土日に退屈だった記憶がほとんどない。 わたしの両親は休日になると朝から出かけたがって、やれフリーマーケットだのやれ科学館だの、色々なところに連れて行ってもらった。だから休日は家にいるものではないと思っていたし、自分がこの年になってようやく、フルタイムで働きながら休日に朝から家族全員を連れて遊びに行っていた両親のパワフルさは異常なものなのだと知った。そうした幼少期を過ごしていたからなのかはわからないが、わたしはとにかく長距離移動が好きだ。車、バスに飛行機、新幹線、

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            僕は孤独に踊り続ける

            一昨年はわりとよくクラブに行っていた。 当時付き合っていた彼がDJだったから連れられるままに、というのがクラブに行っていた主な理由だったのだが、彼と別れた後でも結構クラブのこと好きだな、となんとなく考えていた。 そして今ニューヨークにいて、ジャズの方のクラブに行くのに忙しくてこちらではまだいわゆるクラブに行ったことがないけれど、踊れるライブも好きだ。一体、集団の中で踊るときに何が起きているのだろう。 集団の中で踊ることエーリッヒ・フロムの「愛するということ」という本の中で

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            それゆけ大豆民族

            わたしにはすばらしい才能がある。ひとつ目はどこでも眠れる才能だ。眠れなくて悩むことがほとんどなく、飛行機でさえ10時間ほぼ通しで眠れるくらい場所を選ばず眠れる。場所が変わろうが、騒音がひどかろうが、本当によく眠れる。不眠という症状に悩まされたことがなく、おやすみから10秒で眠れるという特異体質でもある。 そしてふたつ目は、なんでも食べられるという才能である。花粉症由来で豆乳だけは飲むと口の中が痒くなってしまうのでダメなのだが、基本的になんでも食べる。その時はただ単に食に興味

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            自選短歌7首と最近のこと

            元気です。大学院は課題が多いので大変ですが、友達もたくさんできました。 ・どうにもスポーツが苦手(やるのもみるのも)な私ですが、今年の初めからずっと競馬にハマってます。賭けてはないけれど。某ゲームの影響ですが、最近は某ゲームより原作である競馬の方にお熱でございます。私は寺山修司も大好きなので、彼に倣って競馬の短歌や詩も書いてみましたがなかなか難しいですね。彼の競馬に関する本も読みたいものです。アメリカでは手に入れづらいだろうな。 ・移住してからシルバーフィッシュという虫に

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            印象派みたいな短歌詠んでみた とはいえ雰囲気だけなんだけどさ

            お久しぶりです。 以前こんなツイートを見ました。 私は昨年から短歌をはじめました。 実体験を短歌にすることからはじめて、だんだん短歌そのものの面白さに惹かれてハマっていきました。 半年あたりで作った短歌が300首を超えたので、短歌研究新人賞に応募してみました。予選通過作として掲載された2首は実体験ではなく虚構のものでした。 実体験をもとにした短歌は読み手の想いがこもっているので、どうしても作品を贔屓目にみてしまいます。ですが、実際評価されるのは思いの強さなどではなく

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            短歌研究新人賞に初めて応募してみました

            昨年から詠み始めた短歌。 心の赴くまま、あるときはものすごいスピードで、あるときは相当なスローペースで、どこに発表するでもなく自由に詠んでいました。そうして詠んだ短歌は今ではかなりの数になり、このまま日の目を見ないのもさみしいなと思っていました。そんな思いを抱えていたちょうど初夏の頃、短歌研究という雑誌の「短歌研究新人賞」という賞の応募を見かけました。短歌初心者の私は知らなかったのですが、かの寺山修二も受賞している、権威ある短歌賞です。 何の気なしにとりあえず応募してみよ

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            眠れぬ夜には短歌を詠んで

            もうね、眠れないのなら短歌でも詠んだらいいと思うんです。 現代短歌って、本当に面白くって楽しい。 なので、今日は最近ハマっている短歌について語らせてください。 「感情を昇華させる」ことについて「感情を昇華させる」と言うとなんだか崇高な行為に思えますが、音楽でも絵画でも、言葉でも、とにかくどんなフォーマットであっても思っていることをなんらかの形で昇華させる、それだけで少し救われたような気になりませんか? 昇華のさせ方にはいろんなタイプがあると思うのですが、わたしは心が動い

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            自己紹介 Self-introduction

            こんにちは。及川陽菜です。普段は関東を中心にジャズサクソフォーン奏者として演奏活動をしています。 文章を書くのは元々とても好きなのですが、普段はFacebookの投稿くらいしか長めの文章を載せる機会がありません。その結果(?)私のスマホのメモ帳はエッセイなのかポエムなのか、なんなのかよくわからない文章で散乱しています。このまま放っておくのも勿体無いなあ、でも今更どこかに公開するようなものでもないしなあとずっと思っていたのですが、気軽に文章を投稿できるプラットフォームとしてn

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