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潜入!孔子学院!第0課 ~門を叩く~

孔子学院とは

中華人民共和国が提案したプロジェクトで、海外の大学などの教育機関と中国の大学等が提携し、中国語や中国文化の教育及び紹介、中華人民共和国との友好関係醸成を目的とする中国語教育機関である。(Wikipediaより)

本邦においては、東京と政令市を中心とした四年生大学に併設されている。

孔子学院のウワサ

たびたび噂が取り沙汰されるが、体験レポートを読んでると、実際の講義に思想教育などは無く、ごくごくフツーの講義とのこと。40年間台湾独立を目指す革命家のアジトになってた池袋の中華料理屋に比べるとアングラさとロマンが全然足りないじゃないか。

孔子学院選びの勘所

本来であれば、スノッブ根性丸出しで北京大学とコラボしている孔子学院に物理通学し、マオさんの肖像画が飾ってあるかなどを確認したいところであったが、このご時世なのでフルリモートに対応している近未来的な孔子学院をチョイスした。

【激安】孔子学院の受講料【民業圧迫】

フルリモートか物理通学かに関わらず、おおむね1講義90分、15コマで3万円前後のようだ。税込90分2000円。そこらへんの中国語講座より爆安っすね。ちなみに、あの有名なベルリッツだと40分で8000円ぐらいらしい。ベルリッツはマンツーだから比較対象にはならないかもだけどね。ECCとかと比べても半額以上安い。これはお買い得。てかそこら辺の中国語教室、潰れちゃうね。こわいね。

いざ!リモート受講!!

孔子学院のサイト経由でWeb会議にアクセスする。仕組みとしてはなんてことない。会員サイトにWeb会議へ参加するリンクが貼られているだけだ。テンセントのWeb会議アプリでも使うのかと思ったら、普通にZoomだった。そこは徹底してほしいところだよ。

初回の講義模様は、第一章へ続く。

最後にきっかけを語る

いつものとおり風呂に入りながらHSK対策のアプリを黙々とこなしていたところ、ふと本質的な問いが頭の中をよぎった。自分の学習目的は、リタイア後に海外で楽しく遊んで暮らすために諸語を学習しているのに、試験対策だけでは、本当に欲しい果実を得られないのでは?という問いだ。

生きた中国語を習得するためには、問題を解決するため、言い換えれば生きるために聞く・話すことが何より重要(だから赤ちゃんは言葉を覚える)なのだ。思い返せば、バックパッカーを始めたころは1歳児並みの英会話しかできなかったけど、しばらくすると3歳児並みの英会話ができるようになったから間違いない。

でも、今は社畜業が忙しくて、バックパッカー時代のように中国語を喋らなければいけない環境まで自分を追い込むことはできない。現時点では仮説に過ぎないが、中国語教育機関であれば、それなりに洗練されたカリキュラムに基づいて学習できるので、効率よく生きた言語を習得できるのでは?と考え、僕は孔子学院の門を叩いたのであった。

中国語を学ぶ本当の理由

前コマの1パラ目で書いた学習動機の部分は、実は本音ではない。リタイア後に海外で楽しく遊んで暮らすというのは、よそ行きの理由である。言語を深く学ぼうとする者は誰しも、意識的にせよ、そうでないにせよ、その動機の根本には、現状と未来への危機意識に由来しているはずだ。

危機意識とは何か。僕が中国語を学ぶ本当の理由は、日本国の地政学的リスク、経済的停滞、何より、僕も含めた日本人たちの日本に対する総悲観に由来する。つまり、何かあったら、いつでも日本から出て暮らしていける状態にせねばならないという危機感だ。これを裏付けるための営みが、言語学習と資産防衛だ。今後の人生、この二軸を貪るように追求する覚悟はある。

この危機意識が無いと、言語学習は深く続かない。台湾に遊びにいった人が「台湾最高!台湾語?中国語?勉強した~~~い!ニーハオ!」みたいなノリで初めても長く続かない。言語の壁による問題解決の必要性も、未来への危機意識もないからだ。かつて自分もそうだったからわかりみが深い。NHK中国語会話の本を買い、10ページで幕を閉じた悲しい過去がある。

危機意識は、2018年に、VRChatで知り合った中国人と中国のとある城市でオフ会をしたときに芽生えた。生活は滅茶苦茶豊かだし、外車走りまくってるし、あちこちでビルとマンション工事しまくってるし、何よりスマホアプリがめちゃくちゃ便利だった。ファミレスに入れば、WeChatでテーブルにあるQRコードを読むとメニューが表示されて、カウンターに行くでもなく、ウエイターに注文するでもなく、スマホ上で発注&決済が完了し、テーブルに勝手に料理が運ばれてくるし、UberEats的なサービスがゴリゴリ稼働してた。

あー、日本が足踏みしてる間に、滅茶苦茶成長してるなー、やばいなー、と思った。日本の白物家電終わったし、自動車産業もテスラと中国EVに持っていかれそうだし、他国より収入水準が高いうちに資産形成しとかないとな~、と思った次第だ。

最近、すごくショック受けてるのが、日本の最後の砦だと思ってたコンテンツ産業、特にアニメとかゲーム、最近中国オリジナル作品のクオリティものすごく高くて、こりゃ早晩負けるわ、って感じ。もうエロしかないのか。。

ここでひとつ予言すると、次のエンタメコンテンツ覇権国は、間違いなく中国だね。その理由を論理的に要素を並び立てて説明することもできるけど、めんどくさいので一言でいうと、少なくとも中国のアニメとゲームのコンテンツ生産力は、既に「キャズムを超えた」状態になってる。長年培ってきたオタクとしての審美眼が保証する。

折角なので定量的数値もあげておこう。株価だ。株価は会社の将来価値の予測、すなわち人々の期待や不安を反映する指標の1つだ。カドカワの時価総額が3250億円、中国国産アニメの大半に関与しているビリビリの時価総額は、カドカワの12倍の4兆円だ。

おすすめの中国アニメは、そのうち紹介したいと思う。

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