見出し画像

清潔不潔についての私の意見3つ

 最近、飛行機に乗って旅に出かける機会が増えた。そのせいか、飛行機の機内の清潔不潔に関する記事をよく目にするようになった。
 本当に私のこと良く知っているよね!マイクロソフトさん😊
 と言うのは置いておいて・・・・
 
 私が思う清潔不潔について、書いてみたいと思いました。

 私は麻酔科医。だから、清潔不潔と言えば、細菌やウィルスが存在するかどうかが大事だと思う。
 そういう点で言えば通常尿は無菌、だから汚くない。汗も皮膚の常在菌の作用でにおいを発したりするけれど、汗そのものは本当は汚くない。
 
 清潔不潔と快不快を混同しているのではないか?と言うことと、不潔の定義として、病気を発症するかどうかを基準に考えた場合、世の中に見られる意見は、どうも違うんじゃないかと思っています。

1.清潔不潔と快不快は次元が大きく異なる。
  男性のにおいが無理!ってSNSに書いて仕事を辞めさせられたアナウンサーの方がいて話題になっています。昨今話題のADHDや自閉症と言われる人たちは〇〇過敏と言う症状をお持ちで、その中に匂いに対する過敏性も含まれます。だから、においが無理!と言うのも本来は仕方がないこと。これだけADHDにやさしくしましょうといっている流れと逆行しているようで違和感を感じます。
  不潔と言ってしまうとばい菌マンと言っているようなニュアンスがあるので、不快だとすれば、それはその受け手側の問題なので、そうしてしまえばいいのではないかと思います。
  不潔と言うのは、そのことによって病気を発症する、感染症にかかるというようなときに使った方がいい言葉ではないかと思い、不快で精神的におかしくなると言うなら、物理的に距離をとればいいことで、他の人にとっては不潔ではないわけなので、そうするしかないのでは?と言うのが私の意見です。

2.最近の数で清潔不潔を議論するのは間違い
  機材を掃除をする時に同じ掃除用具を使いまわすから、細菌の数が多いというのは、確かにそうかもしれないけれど、それで病気になるか?と言うのは別問題です。最近には病原性の強いもの(O157とか)と常在菌と言われるどこでもいるようなものがあり、自分の体にだって大腸菌を飼っているわけですから、存在そのものの数を言えば、人間はちょ~不潔と言うことになります。コロナがはやり始めたころは、私もさすがに心配しました。それは、感染症としてのパワーと感染力がよくわからなかったから。だから怖かった。今は、かなり感染力は強いと言われていても、ECMOがぐるぐる回っているという話も聞かないから、きっとかなり大丈夫なんでしょう。それは病原性、感染症としてのパワーは初期のころほど強くない。
  それを言うなら、私の弱点のノロウィルスの方がよほど感染力も強くて、症状も強い。これは何ともない人は何ともないけれど、私のように弱い人は数個のウィルスがあっても感染するんです。
  今、バンコクにいます。お風呂にお湯を入れたら、黄色い。これは、蛇口の水を飲むとおなかを壊す、すなわち、不潔な水と言うことです。
  私は、かなりおなかが弱い方だから、こういう色のついた水を見たらアラームがMAXになりますが、おなかの強い人にとっては何ら問題ありません。

3.感染症にかからない=いいこと、ではない。
  現在おこっているアレルギーの問題も、菌をたたき過ぎたせいだという意見があります。砂場の砂を食べたような経験が、今の子供さんはないでしょう。私は適度に感染症にかかっておくのが結果的にいいと思っています。私はほとんどアレルギーはありませんでした。最近ノロウィルスにかかる機会がなくて、洗剤のアレルギーなのか病院のユニフォームでかゆみが出ます。荷物を持つと、肘が真っ赤になります。
  ノロウィルスが重症化すると、おそらく腸管の粘膜がずたずたになりバリアが破綻します。腸管免疫と言う言葉がありますが、腸管の粘膜がアレルギーに対して重要な役割を果たしていると言われています。それが定期的にひどい下痢で一掃されていれば、アレルギーの元もなくなるんでしょうね。もちろんそれだけとは言いません。
  細菌やウィルスは熱に弱い。
  うつ病とかも慢性炎症と言われています。免疫性の疾患の慢性炎症も、もしかすると、定期的に熱が出たり、下痢をしたりすることで、潮目が変わるようなこともあるかもしれません。

  高齢の方や基礎疾患のある方には決しておすすめはしませんが、私は、大した症状じゃなかったよと言うコロナの感染症後の知り合いと会うときも敢えてマスクをしません。大した症状じゃない弱毒株に感染させてもらえたらその方がラッキーではないかと思うからです。強い症状の人にはもちろん仕事以外では近寄りません!

  機内のお湯がやばいとか・・・
  確かに不快なにおいとかがあるときはありますね。そういう時は飲まなければいい。お掃除が行き届いていないときにはそういう場所だと思えばいい。少なくともトイレは大腸菌の巣窟なのだから、中には下痢していても乗っている人がいるかもしれないし、そういう意味では警戒した方が良い場所ではあります。枕やブランケットで感染症が移るとも思いませんし、嘔吐した後のブランケットとかはさすがに使いまわさないでしょうから、そこまで不潔ではないでしょう。
  もちろんどこの誰が使ったのかわからないということが気になる方々にとっては不快であることには変わりませんが。

  ファーストクラスのトイレは、一人はいるたびにCAさんが掃除をしているようでした。普通のおトイレはそうは行きません。だから、変に不潔とか煽らずに、CAさんの余計な仕事を増やさずに、安全に飛行機で移動できるサポート業務に邁進できるとよいなと思います。

  もちろん、昔アリタリア航空と言う会社がありましたが、そこのお手洗いはひどかった。不快指数MAXでトイレに行くのを控えようと思うくらい。そういう場合、トイレを控えようとして水分を飲まなくなると血栓の可能性が上がるので、不快も限度を超えるのはやはり手当てが必要になるのは間違いないです。

私もにおいに敏感なので、おじさんもおばさんもにおいは気になります。無理と思ったら場所を移動します。ジムで他の人の汗、それがいくらイケメンの先生でもがかかったらいやだなと思います。でも、病気になるわけではないから、やはりそれは不快であって不潔ではないと思うんです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?