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君はハニーデュー MV雑感

2024/03/27に公開された日向坂46の11thシングル「君はハニーデュー」のミュージックビデオを見た感想および、考察とは呼べない程度のもの

MVの主役はセンターの正源司陽子
この作品内においては「普通の高校生正源司」と彼女が夢見ている姿である「アイドル正源司」の二人の正源司が存在している

二つの世界では鏡・ガラスを通して反対側の世界を見る(行き来する?)ことができ、基本的に「普通正源司」から見えた世界を中心に映像が展開されている


以下時系列感想・考察

【イントロ・頭サビ】0:00~
「普通正源司」が学校の廊下の鏡に映る自分を見る
鏡の中の「アイドル正源司」が頭サビ開始の合図(Yeah!)と同時に他のメンバーが待つ方へ駆け出していく


それを「普通正源司」が追いかけていくが誰もいない教室に駆け込んでいく

【1A】0:44~
「普通正源司」が迷い込んだ教室にも大きな鏡があるのを見つける
近づくとそのむこうには華やかな世界
地味なこちら側と華やかな鏡の向こう側の対比と手を伸ばす主人公の構図は「それでも歩いてる」のMVを想起させる


鏡の中の世界では1,2,3期のメンバーが同じ教室ではあるが、花々やカラフルな布で装飾されたステージで踊っている


このシーンのコレオグラフィはCRE8BOYらしさと日向坂らしさが詰まっていて好み
先輩メンバーを憧れるような表情で見つめる正源司
すると、廊下を駆け抜ける人影に気づく
ここで廊下を走っている人影は5人なのでガラスの向こうの世界にいる「アイドル正源司」を含む5人の選抜入り4期生であることが分かる

正源司の身体の向こうにもう1人


【1B】1:16~
歌割にリンクさせて4期生登場
現実の日向坂と同様、後輩メンバーたちは同じ世界の別の道(廊下)を進み先輩メンバーの待つステージへと向かっていく
前に進みながら踊らせる振り付けもクリボー先生らしさがあって素晴らしい


【1サビ】1:40~
ステージ上の先輩メンバーと廊下の4期生のカットが交互に
同じコレオグラフィを踊ることでそれぞれの合流が近づいていることを暗示?
「普通正源司」の教室にカットが戻る
鏡の向こうの「アイドル正源司」が同じ教室でサビ冒頭のフリのレッスンをしている?様子を羨望のまなざしで見つめる「普通正源司」


憧れのアイドルに同じ教室、同じ時間に存在する自分がなっている様子を夢見た「普通正源司」は教室の外のホールへ駆け出していく


【2A】2:11~
駆け込んでいったホールの中に先輩メンバーの姿を思い浮かべる
そのイメージの中に踏み出していくことで「アイドル正源司」の世界の自分と姿を重ね合わせる


【2B】2:25~
小坂-ドレミソラシド
美玲-アザトカワイイ
加藤-君しか勝たん
金村-ってか
丹生-One Choice
上村-Am I ready?
久美-君は0から1になれ
という順で歴代センターが順に自らがセンターを務めた楽曲のコレオグラフィをオマージュした振りを見せる
時系列が進むにつれて後ろに写りこむ4期生の姿がハッキリするようになることで、最初期は日向坂を認知もしなていなかった彼女たちがその存在を知り、憧れ、仲間になっていく流れを表現?
歴代シングルの振り付けの流れから全員揃った振りに移り、正源司がセンターのサビに入っていくことで日向坂の歴史の流れの中に正源司・4期生もしっかりと組み込まれたことを表現している


【2サビ】2:48~
再び「普通正源司」が教室で鏡の向こうの「アイドル正源司」と対面する
これまでと異なり「普通正源司」も憧れを形にして、ダンスの練習をしているが、葛藤の表情を見せる
そして、鏡に触れると割れてしまい、2つの世界をつないでいたものが壊れてしまう


【Cメロ】3:15~
鏡が割れてしまいアイドルの世界を見ることができなくなってしまった「普通正源司」
学校中を探し回るが、2つの世界はもう交わっておらず見つけ出すことができない
しかし、教室で一人レッスンを続けているとこれまで鏡の向こうの世界だと思い込んでいたものが身の回りに表れていく


【落ちサビ】3:47~
アイドルになる夢を鏡の向こうに見ていた「普通正源司」がその衣装をまといアイドルとして廊下を進んでいく
その両側には想像の世界の中で夢を後押ししてきたメンバーの姿が
彼女たちと共に廊下を駆けていき鏡張りの扉に手をかけその向こう側に踏み出していく


【大サビ】4:02~
扉を開けると鏡の向こうに見ていたメンバーが待っている
そのセンターに立ち夢見ていた自分を現実にする
けやき坂時代の始まりの曲とも言える「期待してない自分」の大サビと同様、屋上のヘリポートでのダンスシーンであるが、当時はその中心ではなく少し端に引いたような立ち位置に並んでおり、背水の陣のような状態化からアイドルシーンの中心へ進んでいく決心を感じられる
今回はヘリポート中心のHの文字の真上で踊り、最後のキメの後には海を背景にヘリポートの淵にずらっと並び、船の汽笛の音で締めくくられることで、アイドルシーンの中心に再び戻っていくための進水式であることを印象付けている。


全編を通して正源司陽子が日向坂の新センターになっていく様子を描いており、これからの時代を引っ張っていくことを確信させる内容となっている
キュンやドレミソラシドほどのキャッチーさはないがポップで“日向坂らしい”コレオグラフィになっている
年長メンバーに無理に制服を着せなくてもこれだけの爽やかさを出せるのにこの2年間何をしていたのだろうか

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