Charming Rabbit

Charming Rabbit × 日常 毎日思った事を書く、私はナースです…

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Charming Rabbit × 日常 毎日思った事を書く、私はナースです。20年程前ボストンに住んでいました。興味:精神科看護、心理学、看取り、人間の終わり方について考えています。 クリスチャン(プロテスタント) 音楽はParis Matchが好き。

最近の記事

網タイツ

誰にも知られてないことだから、 私自身の為に綴ると決めた。 そう言って気ままにする。 夫の父は、小児科医だった。 もうこの世には居ない。 夫の話しによると、 義父の母親は、精神疾患を患っていた 様で有る。 夫の幼少期には、入退院をし、 気付けば家に居たり、 居なかったり、したらしい。 当時、精神疾患とは、 偏見の的であっただろう。 私は義祖父に会ったことは無い。 太平洋戦争下にて軍医として召集され、 フィリピンで戦死したのだ。 義父は、父親が戦死してから 精神疾患

    • ドナー

      彼らが、私の身体を必要としたなら 差し出す事をいとわない。 私の身体を解体し、 何処かを切り取って役に立つのなら、 どうぞ、そうして下さいと願う。 この想いが 母性だろうが、排他主義だろうが、 あの人への復讐だろうが、 かまわない。 私は、ただ私の子供達に 生き延びて欲しいと願う。 彼らが、 この壊れたしまった時間を 繋ぎ止めて、 寄せ集めて、 自分はアンハッピーなどとは思って 欲しく無い。 君達は、望まれて産まれて来た。 愛されている。

      • 双子

        呆れてしまう。 自分自身を勝手だなと思わずにはいられない。 こんな風にまた、ふりだしに戻っている。 もう、何年も時間をかけているのに、 いいかげん、辞めれば良いのに、 操り人形でしかいられないのだ。 心を解き放つ、瞬間など一度も訪れやしない。 私はただ 嘆き、怒り、否認し、受容し、昇華する。 地獄スゴロクの中でしか、叫んでいないのだ。 そして自分から笑って、 急いで、 誰よりも先に終わろうとさえもしないのだ。

        • Dress

          でも 彼から今朝届いたメッセージは 再び私を突き落とした。 期待していた訳ではない。 だが、私は甘かった。 まさか攻撃されるとは思っていなかったのだ。 私の心は機関銃で撃たれて跳ね上がり その一面にボコボコと銃痕が出来上がった。 血がダラダラと流れだした。 痛くて、痛いどころか、徐々に感覚を失った。 ・・・治ることなんて 無いんだと客観的な事実を また突き付けられて、落とし入れられて 感覚を失った。 でも、それは私の弱さのせいだろうか? 私が心を壊したから

          わたしとあなたの間

          自然淘汰 自然淘汰しているのだ。 主語は何だろうか? 例えば、神様?又はこの星が? 膨れ上がった欲望を、もういい加減にしろと 言われている様だ。 どんどん人々は死んでいる。 わたしとあなたの間に、 絶対に通じない言葉があり、想いがあるのだ。 私は逃げずに此処に留まって、 見守ろうと思う。 私だけが、感染しない訳など無い。

          わたしとあなたの間

          この死と生きていく

          私には、忘れられない死がある。 もう随分と昔の話しで、当時の同僚に 話をしても記憶に無いだろう。 その日私は、個室に入院している10人の患者を 看るリーダーナースだった。 その乳癌OPE後再発の患者さんを 綺麗に死なせてあげられなかった。 その言い方さえ、おこがましいのかも知れない。 私は無意味に彼女の死を汚してしまったのだ。 殺してしまったと言ってもいい。 どう転んでも、避けられない死ではあった。 でも私が担当じゃなければもっと その死に際のあり様が有ったはずなのだ

          この死と生きていく

          Strawberry Waltz 🍓

          1月5日は、いちご🍓苺の日なのだそうだ。 COVID-19 の渦中に そんな、ささやかな おとぎ話 の様な エピソードが有ったとしても 多分誰からも責められないだろうし 何なら、いっ時の安らぎを 提供できるものならと想うのだ。 このCake は、数年前に 私が道具をかき集めて完成させたものだ。 私の愛する小さな人たちの為に 毎年やっていた作業を 違う場所で行って、届けたのだ。 喜ばれたのかなど、分からない。 でも私は、そうせざるを得なかった。 私の愛すべき人たちは、

          Strawberry Waltz 🍓

          黒のワンピース

          私が着たいのは、 こんなワンピース。 喪の作業をする為の衣装を 自分で選ぶことを どうか許してください。

          黒のワンピース

          喪の作業

          私は、幼少期にヒトが死ぬ瞬間を観た事がある。 それは余りにも自然な死に方で、 それから私の中の「死」の基準の様な ものになった。 祖母は大きな座敷に敷かれた布団に 寝かされ、叔父叔母や私を含む孫達が 枕元を取り囲んだ。 誰もが、いえ・・大人達だけだったのかも 知れない。皆この後訪れるであろう その瞬間を静かに待っていたのだ。 私達は祖母に声を掛けるように促された。 「・・・おばあちゃん。・・」 私はそんな時に何を言えば良いのか 全く分からなかった。ただ、今は祖母の 側を

          わたしを離さないで

          英題 Never Let me go は ノーベル文学賞を受賞された カズオ・イシグロさんが原作である。 映画化され、また日本ではTVドラマ化された。 その内容はヒトのクローン技術を用いた臓器提供を前提とした作品である。同時に提供者としてこの世に生を受けたクローン達の魂の叫びが描かれている。 特別な施設で育てられたクローン達は、余りにも純粋で普通の人間の心を持ち、我々と何の変わりも無い。それどころか生きることに真剣に向き合っている。 自分の臓器が少しずつ外されて行く感覚

          わたしを離さないで

          Charming Rabbit

          2021. 1. 1. Note start 🐇 Note 初めてみる。