銅鐸の考察⑥(銅鐸の用途)

 銅鐸の型式の変化との関連でその用途について考えてみたい。弥生時代中期前半に朝鮮半島から伝わった朝鮮式小銅鐸は高さが数センチから10センチ程度で吊り手としての鈕がつき、さらに音を鳴らすための舌もついている。そしてこの朝鮮式小銅鐸をモデルに国内で作られた小銅鐸あるいはその後に大型化していく銅鐸には文様が施されるようになる。

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前半部分は銅鐸研究の第一人者である佐原真氏、春成秀爾氏、難波洋三氏など各氏の論文や書籍をもとに銅鐸の基本事項を整理しているので、銅鐸の基本を学ぶことができます。後半は寺澤薫氏や森浩一氏などの論考をもとに考古学の視点も加えて自分なりに考察してみました。

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