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2020年12月18日〜12月24日 サンタクロースになれない

12月18日 姉妹のように

 イチョウの葉がすっかり枯れた並木道に、たっぷりと日差しが降り注いでいる。冬の澄んだ空気の中で、裸になった樹木がまっすぐ照らされている。

 寒い日の眩しい光景を、子供の頃からふと不思議に思う。とりわけ寒い日は、雨よりも、雪よりも、雲ひとつなく晴れているほうが寒くなるのも不思議だ。

 信号待ちで行き交う車を見ていたら、隣で編集さんが「あ、年末進行抜けたかも」と言った。

 私は例年ほど「抜けた」と言うような年末進行の原稿はなかったけれど、唐突に彼女の肩の力が抜けた瞬間、私も同じようにその体験をした。息を詰めて働いた時期を抜けて少し時間が経ち、ようやく実感が湧いたのが私にもわかったのだ。

 理解や実感よりも、同時に体験をしたという感覚があった。時々親しい人や、これから親しくなる人とだけ、全く同じような気持ちを体験することがある。

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