2020年5月1日〜5月7日 ゴールデンウィークの躁鬱
5月1日 予兆
夕方まではいつも通りだった。
お茶を淹れて、軽く運動をして、引越しの荷造りを少しだけ進めた。極端な性格なので、油断すると今日使いたい物まで全て梱包してしまいそうだったからだ。自分自身の性質を把握して、そういうペース配分を考える余裕もあった。
初めてのオンラインインタビューは想像よりずっとスムーズでストレスがなかったし、インタビュイーのまこりん(戸田真琴ちゃん)と編集さんたちと笑顔で通話を切って別れた。
少し休憩したら文字起こしをして、原稿の構成をしようと思っていた。
でも、何もできなくなってしまった。
文字起こしをしようしようと思いながら、実際の自分はなぜかずっと通話をしていた時と同じ状態で自室の椅子に腰掛けている。
別に今日が締め切りなわけじゃない。とりあえず今日はもう仕事はやめて、ゆっくりしようと思った。
でもいつの間にか、シャワーを浴びるのも困難になっていた。運動をして汗をかいてしまったせいで、このまま眠ると不快な気分が続くのは明らかだった。しかし風呂に入れない。まず脱衣所に向かえない。遠い。指に力を込めてシャンプーを泡立てられる自信がない。想像しただけで疲れる。
つらくも、かなしくもない。
ただ、何もできないこの感じ。久しぶりだ。一年ぶりじゃないか。嘘、言い過ぎた。
入浴のシミュレーションをしては、考えるだけで疲れて思考が途切れ、イメージはまた脱衣所に向かう自分から繰り返され、ぼうっとしているうちに夜が更けて、睡眠薬を飲んでから風呂場へ走り、いつ溜めたのだか覚えていない水風呂みたいなぬるま湯にそのまま頭から突っ込んで、眠くなる前に慌ててその場でシャンプーにまみれ、なにがなんだか、かなり無理やり入浴して、強引に上がり、寝た。
5月2日 躁鬱
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