減酒日記
「薬との飲み合わせも悪いので、お酒を飲む欲求を抑えるお薬、次回出しましょうか」
心療内科の主治医は私にそう告げた。このコロナ禍で仕事も日常も一変した。6月に入ってから少し緩和され、対面の打ち合わせや取材も増えたが、7月現在もリモートの仕事は一部ある。
今までもほぼ毎日のように飲酒していたが、自粛期間以降、その飲み方がだんだんとおかしくなっていった。しかし、その自覚はあまりなかった。少し早いけど今日の仕事はもう終わったし飲んでいいかなと、早いときだと15時あたりから飲み始める日もあった。
医師に減酒を勧められたのは、ブラックアウトしてしまったのが決定打だった。コスパを重要視し、4Lの鏡月を購入して夕方からだらだらと飲む日々が続いていたのだ。しかも、処方されている安定剤、抗不安薬、抗うつ薬、睡眠導入剤もちゃんぽんしていた。これは一歩間違うと死に及ぶ危険性のある行為である。それを承知の上で飲んでいた。
以前も薬の飲み合わせが悪いからと医師に注意されていたが、それでも頑なに私は減酒を拒み続けた。
なぜ無意味に飲酒してしまうのか。
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