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タイの『サバーイ』に学ぶ | ストレスフリーな暮らし方

こんにちは🌞
日本語パートナーズタイ12期として、ラヨーン県の中高一貫校に派遣されているはせです!

日本語パートナーズとは、国際交流基金が実施する事業で、現地の日本語授業をサポートし、日本文化を紹介しながら現地の文化も学び発信します。日本国籍を有する20歳から69歳までの方が応募可能で、語学力や教育経験は問われません🇯🇵

公式HPや以下の記事で詳しく知れるので、チェックしてみてください!

今回のテーマは、タイで一番好きで難しい言葉『サバーイ』から学ぶ、ストレスフリーな生き方です。よければ最後までお付き合いください!

日本語パートナーズについてはこちらから↓

1. 「サバーイ」との出会い

突然ですが、最近、「サバーイ」ですか?

初めてタイネイティブの「サバーイ」という言葉を耳にしたのは、派遣校に到着した初日のことでした。急に体調が悪くなり、帰宅することに。結果的にコロナで、夢見た日本語パートナーズ活動は始まったばかりで一週間学校に行けなくなってしまいました。

申し訳なさと悔しさでいっぱいでしたが、現地の先生方が差し入れをしてくれたり、「ゆっくり休んでください」と優しい言葉をかけてくれ、とても救われました。そんな時、よく言われたのが「サバーイサバーイ」…❓❓❓

事前に勉強した時は「元気ですか?」くらいの軽い挨拶と思っていましたが、その状況では「ゆっくり行こう、無理せずに」というニュアンスに感じました。それから、日々過ごしていく中で挨拶以外でも沢山耳にする「サバーイ」を掘り下げていくと、もしやこの言葉、ただの挨拶以上のものなのでは…?と思うように。そこで、今回はそんな謎の言葉『サバーイ』を22歳大学生の個人的な視点から取り上げてみたいと思います。

昼寝をする生徒達

2. 「サバーイ」の意味と使い方

 「サバーイ」(สบายは、日本語で「元気な」「快適な」「気持ちが良い」と訳されることが多い言葉です。タイ語の日常会話では「サバーイ・マイ?」=「元気ですか?」がよく使われ、英語の「How are you?」に近い感覚です。返答は「サバーイ・カー」(元気です)や「マイコイサバーイ」(あまり元気じゃない)など。辞書では「サバーイ」は挨拶だけでなく、心身の快適さや落ち着きを表す言葉として、非常に頻繁に使われるとあります。🇹🇭

3. 「サバーイ」から学べるタイの価値観

 タイで過ごす中で、何度も「サバーイサバーイ」という言葉を時に憎み、時に救われてきました。例えば、授業の準備を完璧にしたつもりだったのに思ったように進まず、自分を責めた時や、急な出来事や慣れないことで極度に焦ってしまう時、先生方はいつも私に「サバーイサバーイ
( ̄∀ ̄)(ニッコリ)

…いや、軽っ!!何が起きても基本「マイペンライ(大丈夫)」からの「サバーイ」というスタイル。正直私は、ありがたい反面、今までの価値観とのギャップに戸惑いました

「なんで急な予定変更にもみんな怒らないの?」

「なんでそんなに落ち着いていられるの?」

「私が流せないことを、みんな簡単に流せちゃう…。トイレットペーパーは流せないのに…」

なーんて思っちゃったり。
タイ生活は、明日何があるか、明日になるまで分からない。(⚠️個人の意見です)

しかし、「サバーイ」の意味を考えるうちに、その本質が単なる肉体的な元気や、ただ適当に過ごすわけではないと気づきます。

なぜなら、サバーイという言葉に出会う場面では、いつも心の余裕を持ち、ストレスをためず、物事を深刻に捉えすぎないタイの人の在り方が共通して見えたからです。

ここで、タイで驚いた経験を振り返ります。例えば、毎月の全体職員会議では、誕生日や皆勤賞の人を盛大に祝う場面があり、遊び心が大切にされていました。毎日出勤する先生には校長先生から賞状が送られ、大音量の音楽で歌い祝われます。

(これが不思議なことに周りへの圧力を感じない。毎日出勤の人をあの人はすごいなーとお菓子片手に祝います)

そして、「あなたもお疲れ様、私もお疲れ様。みんな毎日生きててえらい👏と言わんばかりに、今月誕生日の先生の紹介VTRが流れ、みんなで歌い締めくくられます。

また、タイには好きなものや喜びを分かち合う文化が根付いており、なんとなく「バナナが好き」と言っただけで、後に誰かがそっとバナナをプレゼントしてくれることがあったり、予定を知らされずに着いて行った場所が焼肉の食べ放題パーティだったりする、そんなサプライズも日常の一部です。

さらに驚いたのは、勤務時間中でも自分の仕事が終われば、先生たちはマイ枕を使って堂々と昼寝をしている姿。こうしたなんだか気楽で過ごしやすい、サバーイが、タイの日常には溶け込んでいるのです。

仕事中に突然始まるソムタム食べ比べパーティ
誕生日🎂の思い出


このような日常の中で感じたのは、「サバーイ」を正確に日本語に訳す言葉がないということです。私が独自に解釈するなら、「ま、肩の力を抜いていこう」という感覚が近いかもしれません。タイでは、集合時間に誰もいないとか、予定が直前に知らされたりということがよくあります。それに苛立つのではなく、すべてを一旦「サバーイ」の精神で受け入れると、不安に感じていたことが急に面白い出来事に変わることがあります。

例えば、通勤途中にいる大量の犬も、襲ってきたらどうしようよりも、あれ親子なのかな?どこから来たんだ?と思う方が過ごしやすい。突然起きる停電も、蛇が起こしたと知るとなんだか面白い。知らずに通り過ぎていた、独特な匂いがする木が、実はドリアンの木だったり。

毎日がサプライズのように、もっと軽やかに、いろんなことに向き合えたりする。

4. サバーイを自分の生活に取り入れてみる

 こんな魔法の言葉、サバーイを体現できたら生きやすそうですよね。もちろん、タイの「サバーイ」精神を完全に自分の生活に取り入れるのは難しい。毎日、こうすればよかった!の繰り返しです。

でも、ほんの少しだけ「サバーイ」を心の中で唱えると、相手にも自分にももっと優しくなれる。すると、挑戦したいことへのハードルも、いい意味で自分への期待値も低くなる。いつかの私は、深く考えすぎて動けなかったけど、最近は『サバーイ!!』と思い切って飛び込んでみたら意外と簡単じゃん!なんてこともありました。

自分は「サバーイ」だ❗️
と言い聞かせることも、取り入れるコツなのかも…?

なんとかなるさ!

5. 終わりに:皆さんにとっての「サバーイ」とは?

 いよいよ「サバーイ」がなんだか分からなくなってきました。💦
 でも、これが私の独断で考えた『サバーイ』理論です。皆さんは「サバーイ」をどんな風に訳しますか?最後まで読んでくれてありがとうございました💫

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