幼なじみの話
私には近所に同い年の幼なじみがいる
生まれた時からの友達だ
誕生日も3日しか変わらない
彼女は小さい頃から体が少し弱い
でも、そんなこと気にしていなかった
忘れもしない小学生6年の運動会のかけっこ
彼女とは同じ組だった
私は運動が得意な方なので先にゴールしようとしたが、「あぁ〜」という歓声と共にドサッと聞こえたような気がして、
立ち止まり振り返ると彼女が倒れていた
コケただけかと思ったので、近づいて一緒に行こうと声をかけるが返事はない
先生たちが駆け寄ってくる様子が見えた
しかし、一刻を争うと感じた私は彼女を抱え救護テントまで走った。
体格差はそんなにないが私は武道を幼い頃から習っており、力には自信があった。まあ、この時は火事場の馬鹿力が働いたのだろう。
その後彼女は病院に運ばれた。
やはり、持病が影響したらしい
本当は運動会も主治医はnoサインを出したらしい。けれど彼女は出たがったのでかけっこだけという条件のもと参加していたようだった
その日から彼女は小学校の卒業式まで学校に来ることはなかった。
私の帰り道には彼女の病院に寄っていた。
中学生になると通院だけで良くなった。
中学を卒業する頃には半年に1回の検診で良くなった。
彼女は、今となってはとても元気である。
毎日、呪文のように彼氏が欲しいと言っているくらいだ笑
しかし、私はあの運動会以来、彼女から目が離せないのだ。病気も良くなったのに、常に心配である。大学も彼女と同じ所に行こうとしたくらいだ。これは怒られたので、行きたい大学に進むことにしたが、彼女の一人暮らしも一人通学も彼女の家族よりも反対した。
彼女からしたら私の存在はいよいよ邪魔だろう。でも私は嫌われたっていい。彼女がずっと元気でいられるなら。
と、彼女に伝えた。
彼女は泣いていた。
もう、この関係は終わりかもしれないと悟った。彼女は大丈夫なんだ、大丈夫、大丈夫、大丈夫と。
彼女は言った。
「私にはあんたが必要だよ」と。。
普段ツンツンしてる彼女がはっきり私に伝えた。
私たち、前世ではラブラブの夫婦だっただろうな〜笑
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