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【超ショートショート】(313)~許可なんかいらない!ただ抱きしめて~ASKA『君の好きだった歌へのプロローグ』&『背中で聞こえるユーモレスク』

突然、手を絡ませてきた。
突然、腰に手を回されてきた。
突然、肩を抱き寄せられて
そしてそのまま、
くちづけを交わした。

それが初めての対面だった。

まるでふたりは、
以前からお付き合いしている恋人同士みたいに、
慣れたように、
何でも互いのことを知り尽くしているように、
何にも不自然な所もなく、
何にも不思議がることもなく、
ふたりは一つに絡みあった。

当たり前のように、
前から知っているように、
そのあったかいぬくもりが
穏やかな朝の目覚めへと彼女に迎えさせた。

彼女の身体は
彼の腕の中で
ありのままの姿であった。
すべての緊張から身も心も解き放たれて、
立つこともできないくらいに、
彼女の身体は癒しの中にしずんでいた。

彼女の目の前で彼女の身体を抱き、
彼女の左手と右手を繋ぐ、
彼の指先の会話に、
安らぎを彼女は感じて微笑んだ。

これがふたりの初めての朝である。

ここまでふたりが会話した言葉は、
一つもなかった。
言葉を超えた心で会話を楽しんでいた。

この朝の初めての会話は、
微笑みとキッスからだった。
そして…………
「愛してる」って。

(制作日 2023.12.10(日))
※この物語はフィクションです。

今朝浮かんだことを書いてみました。

今、
体調不良の鼻風邪中なので、
お熱はないですが、
お話のような癒しが
欲しがったのかもしれません(笑)

きのう街で流れていたクラシックの曲に、
ふと思い出した曲がありました。
それは、
ASKAさんのアルバム『SCENE Ⅲ』に
収録されている
『背中で聞こえるユーモレスク』
この曲の前に収録されている
『君の好きだった歌へのプロローグ』が、
きのう街で聞いたクラシックの曲の中にあって、
とても不思議な気持ちになり、
「あれっ?何の曲だっけ?」
と記憶の中を探してみました。

今日のお話とはリンクしないかもしれないけど、
人生には2種類あって、
肉体の人生と霊の人生と。
物語のふたりは、
霊の人生のどこかで何度も出会い恋をして、
いろんなことをお互いに経験してきたよう。
だからこそ今の肉体の人生での
初めての出会いでは、
言葉なんていらなかったのかも。

そんな自然さで、
両片想いのふたりが
ふたりの日常の生活を一緒にできたら、
とてもいいなぁって。

わざわざ告白から始まる
白か黒かの付き合いではなく、
ふわって、
それが当たり前だったみたいに、
気づいたら一緒にいる、
そんな付き合いの始まりを、
子供の頃に憧れていたかなぁ(笑)。

(ニックネーム)
ねね&杏寿



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