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【超ショートショート】(301)~ケーキ屋さんからケーキが無くなる日~☆ASKA's Birthdayを前にして☆
ケーキ屋さんからケーキが無くなる日。
カレンダーでは、ふつうの日のある日。
街のケーキ屋さんから、
ケーキが消えてしまうのだ!
そして、
街を走る車のナンバーが、
その日のナンバーに一斉に変わってしまう。
赤い車も黄色い車も外国の車も・・・
トラックも救急車もバイクも、
みんな変わってしまう。
そんなある日、
「どうして?(涙)」と
ケーキ屋さんの前で泣いている男の子が居た。
「今日はそういう日なの!(困)」
と男の子のお母さんは話した。
ケーキ屋さんの前で、
ケーキが飾られていないショーケースを
見る男の子。
「じゃあ今日はケーキ屋さんお休みなの?」
「ケーキ屋さんはやっているわよ!」
男の子は、お母さんの言葉を信じて、
ケーキ屋さんのドアを開けてみた!
「わぁ~ホントだぁ~!
開いたよ!お母さん!」
「えぇ、そうね!」
男の子は、人気もケーキもないケーキ屋さんへ
ゆ~っくり忍び足で入っていく。
「(小声で)ねぇお母さん!誰も居ないよ!」
「(小声に付き合う)そんなこと無いわよ!
ケーキ屋さん居るはずよ!ほら、あそこに・・・」
「(小声)どこ?」
「(小声)あそこに!」
男の子はお母さんの指さす方へと
視点を合わせた。
「うわぁ~ホントだぁ~!(笑)」
男の子とケーキ屋さんの視線が出会うと、
男の子の視界が突然白い光の中へ包まれた。
「うぁ~お母さ~ん!お母さ~ん!(怖)」
次に男の子が目を開いた時、
たくさんの人が、
男の子の様子を見るように
横になる男の子を覗き込んでいる。
入れ替わり立ち替わり人の顔が変わって
景色が安定しない様子に、
男の子は必死にお母さんを呼ぶ。
「お母さ~ん!お母さ~ん!」
男の子の言葉は、
声に乗せると音色を奏でる泣き声になり、
男の子を覗き込んでいた人々を困られた。
それでも男の子は・・・
「お母さ~ん!お母さ~ん!」
と叫び続けた。
しばらくすると、温かい光に包まれた人が、
覗き込む人の隙間から現れた。
「お母さん!?」
男の子は迷わずその光の人の元へ抱き付き、
今度はホントに泣いた。
声をあげて泣いた!
「お母さ~ん!怖かったよ!
何で側に居なかったの!(涙)」
するとお母さんは笑って
「ずっ~と側に居るじゃないの」
「えっ?どこに?」
「ずっ~とお腹の中に居たのよ!」
「お腹の中って?」
「おめでとう!
今日があなたのお誕生日になるのよ!」
「お誕生日?」
「今日のおやつの時間のために、
世界中の人々があなたのお誕生日をお祝いして、
ケーキを買ってしまうものだから、
街のケーキ屋さんからケーキが無くなったのよ!」
「お祝い?おやつの時間?」
「そうよ!
おやつの時間にお誕生日を迎える子はね、、
みんなに甘い幸せを届けるのが上手なの!」
「幸せ?」
「ほら、ごらんなさい!
ここに居る人は、
お前さんを見ると、
お前さんと同じお顔のように
泣いたり笑ったりするだろう?」
「うん!」
「だからね!誰よりも幸せなお前さんのお顔を
見せてあげなさいね(笑)」
「うん!(笑)」
「ケーキみたいに甘~い可愛いお顔をね!(笑)」
「うん!(笑)」
男の子はそのまま泣き疲れて、
お母さんの胸で、
ミルク味の吐息をこぼしながら、
すやすやと眠りについた。
その日から、毎年、
カレンダーではふつうの日のある日は、
“ケーキ屋さんからケーキが無くなる日”
としてケーキ屋さんを喜ばせることになった!
(制作日 2023.2.22(水))
まもなくASKAさんの誕生日、
そんな今日、車のナンバーが、
ASKAさんのお誕生日になっているのを見て、
思い付いたお話。
推し活のように、
有名な人は、
有名な人のお誕生日でも、
ファンの人を楽しませるものですね!
ファンは自分の誕生日でもないのに、
自分の誕生日以上に、
その日を喜び、ケーキも買って食べたりして。
ファンって不思議な存在ですね!
(自分のことでありますが(笑))
車のナンバーも、
有名な人、推し活の人の
誕生日のナンバーを見かけただけで、
世に言うエンジェルナンバーでなくても、
ゾロ目を見た時のように
ラッキーと思います。
今日はそんな出来事があった日でした(笑)。
(ニックネーム)
ねね&杏寿
(旧ひまわり&洋ちゃん)
(Instagram)
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