予感
2018年5月
私はとっても落ち込んでいた。
ひとつ前の恋愛の終わり方が気に入らなくて
何となく受け入れられずにいたのだ。
やっぱり新しい出会いに目を向けなくちゃ。私は何となく、某出会い系アプリを相当久しぶりに開き、そこに出てくる男性たちをぼーっと眺めていた。
やっぱりそうそう興味も湧かないのだけれど、
やっぱり友達でも良いから、出会いを増やそうと思って何人かにLIKEを送ってみた。沖縄だったからこそ、出てくるのはアメリカ人が多くて、過去にアメリカ人との恋愛で嫌な思いをしたことが私は、それほど気乗りもしていなかったのだけれど。
数人とメッセージのやりとりをしたけれど、どれもこれも「いつ会える?」みたいな内容ばかり、そりゃそうか。何かピンとこなかった。
そんな中で一人だけ、とても好感の持てる人がいた。それが今の彼になるのだけれど、何が違ったかと言うと、会おう会おうというのではなく、いろいろ聞いてきてくれたところである。
沖縄に住んでるの?仕事は何をしてる?
メッセージの返信が早すぎないところも、「いつも携帯ばっか見てる人じゃない」と言うことで好感が持てた。
他の男たちはひとまず放っておいて、私は彼とメッセージをしばらくやりとりしてみた。連絡先を交換した。
最初から、「ここでの出会いで、君は何を求めてる?どのくらい真剣に考えてる?」と聞いてきたことが印象的だった。
私はもう2択だった。「友達か、恋人」その間は存在しない。もう中途半端な関係なら、本当に要らないと思ったから。
彼の方は、ロングタームで付き合うことのできる、真剣な付き合いを求めていると言っていた。この時点ではまだ私は彼を信用していなかった、口が上手い男はたくさんいると知っていたから。
だけど、彼の場合はなんだか少し違った。
前から、私はいつも求めている恋人像があったのだけれど、なかなかそれ風の人とは知り合えない。
・愛情表現が豊かな人
・一緒にいるときはいつもくっついてきてくれる人←
・誠実な人
・常に100%の気持ちで私に愛情を注いでくれる人
・不安にさせない人
こんなところなのだけれど、彼とのメッセージのやり取りで、「もしかしてこれ、結構ドンピシャな人なのでは」と思わずにはいられなかった。
私は期間限定で沖縄に来ていて、残り期間は10日もなかったのもあり、彼は「なるべく早く会いたい」と言ってきた。私も同じ気持ちだった。
メッセージのやり取りを2日間、かなり深い話までして、結果的に
「明日会おう」
と言う話になった。
この時は本当になんだか怖かった、本当に彼が言っていることが全部本心なら、それが完璧すぎたから。
ネットで知り合って、メッセージのやり取りだけで恋に落ちる人の話を聞くたびに、「ありえないでしょ」と思っていたけれど、
何だかそれさえも分かる気がした。
この日は何だか眠れなかった。ワクワクする気持ちと怖い気持ち、緊張、不安・・・頭の中がまるで女子高生のように、彼でいっぱいだった・・
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