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First impression

彼との待ち合わせ場所は、それはもう待ち合わせ場所としてあまりにもあるあるな、スタバ前だった。

このとき私は車を運転してここまで来たのだけれど、彼もまたタクシーで7分ほどの距離だったらしい。

なんせ初めましてのときはいつもなんだか緊張するし、彼は私をすごく気に入ってくれてることも分かっていたから、本当に実際会ってみて幻滅されたりしないかが心配だった。


彼はすぐに現れた。

背が高いことを知っていたからすぐにわかった。

わたしたちは晴れて初めましてをして、海沿いをぷらぷらと散歩がてら、ご飯を食べるお店を探した。

正直この部分の記憶があんまりない。

柄にもなく猛烈に緊張していたらしい。

とりあえずお店を見つけて、適当に入った。
軽く食事を注文して、わたしたちは向かい合って座った。

この時の彼が私を見る目は、多分ずっと忘れないと思う。

うまく言えないけど、
簡単に言えば、とにかく嬉しそうだったんだ。

わたしたちはそこでいろんなことを話した。

彼に言われて覚えてるのは、

「僕の前で、自分を偽らないで。僕はありのままの君のことを受け入れたいんだ」

そう言ってくれた時に、私は大げさだけれど、「この人かもしれない」と思った。なんでかと言うと、私はすごくその前の恋愛において、「自分を偽らないと、上手くやってけない」ことに対して悲しい気持ちでいたからだ。

誰かと一緒にいるってことは、きっと我慢もすることだと思う。でもそれを「ありのままでいてほしい」とか言ってくれてる人が目の前にいたのである。

馬鹿みたいだけど、運命みたいなものを感じた瞬間だった

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