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2021年に読んだ本まとめ

2021年ももうすぐ終わり。去年に続き今年も読んだ本を振り返ってみます。

1年間の振り返り

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今年は63冊、108,921円分の読書でした。
7-9月は読書メンタルがつくれずほとんど読めなかったですが、その反動のように年末にかけて色々読みました。

振り返りピックアップ

教養としてのコンピュータサイエンス

インターネットや暗号化技術など、身近に存在するがちゃんと理解できていないテクノロジーをエンジニアじゃなくても分かる言葉で説明してくれる一冊。各領域の深堀りをはじめると重すぎるが、まず一通りコンピュータサイエンスを撫でたいと思っていたので出会えてよかった。

デザインの骨格

めちゃ面白かった。会社のデザイナーの同僚に教えてもらって読んだ本で、Suica改札機をつくった山中俊治さんの本。中身は技術版エッセイといった形で、プロダクトごとに著者の考えが2-3ページで綴られている。特に印象に残っているのは義足をつくる話でものづくりマインドが刺激された。
感動して巻末で紹介されていた展示に行こうと思って調べたら8年前にもう終わっていた。

正欲

帯に書かれた「読む前の自分には戻れない」の言葉通り、価値観を揺さぶられる一冊。多様性の大事さが叫ばれる昨今で、自分も多様性やその大事さを理解したいと思ってはいたが、自分の想像力の限界を突きつけられた感じ。端々に現れるリアルで細かい描写といい、朝井リョウさんすごいです。

カモイクッキング

20年以上前の本なの?!と読み終わった後調べていて驚いた。細かな内容は正直覚えてないが爽やかな読後感が印象に残っている。料理ができる豊かさを感じた。

きのうの神さま

「ゆれる」「永い言い訳」で好きになり、「遠きにありて」で完全にハマった西川美和さん。地方医療を軸にした短編集で、タイトルを忘れてしまったが後半の医師の妻の話が特にお気に入り。

まとまらない言葉を生きる

最近なんとなく「言葉」の扱いが雑になっている感覚があって、それは若者言葉の台頭とか「ら」抜き言葉とか、そんなことではない気がしていた。この本のまえがきを読んだとき、自分のモヤモヤはこれだと思った。「言葉に責任を持たなくてもいい」「キャッチーなフレーズで惹きつけて、そこに中身がなくてもいい」これを国のトップが実践しているんだから、今のようになって当然かもしれない。

ライオンのおやつ

瀬戸内の島にあるホスピスを舞台にした話。テーマがテーマなので重たくなりがちで、実際そういう場面もあるが全体的には幸せに向かえる話だと思う。小川糸さんだと「ツバキ文具店」も好きだが、それよりも一段階深い部分で心を打たれた気がする。

ふつう

無印良品などを手がけるデザイナー深澤直人さんの本。まず、装丁が美しい。綿布でできた手触りの良いもので、部屋に飾り置きしたくなる。
中身は「ふつう」をトコトン追求するもので、デザインというと一昔前は奇抜なアート寄りのものを連想されていたが、そうではなく日常に馴染む無意識な「ふつう」を探していく。

常識のない喫茶店

「喫茶店はサービス業でどんなお客さんにも丁寧に接客する」という常識。お客様は神様というフレーズがひとり歩きして変なことになってるように感じる世の中で、この本に出てくる喫茶店は店員が自分の意思を持っている。良い態度のお客さんにはサービスし、ウザい客には厳しく当たる。そうそうこれぐらいでいいなと思う一方で、自分もよくカフェに行くので態度に気をつけようと思った。

女ふたり、暮らしています。

おもしろい。韓国で一緒に暮らす女性2人のエッセイで、2人が交互にエッセイを書いていくスタイル。
人生は最後には結婚に行き着くわけではなく、もっとたくさん選択肢はあることを教えてくれる。「喧嘩や衝突をなるべく避けることが大人と思ってたけど、ちゃんと思いを伝えてぶつけ合う方が大人」という一節にくらった。
たまに挟まれる人と猫がリビングで過ごしている写真がとても素敵。

スモールワールズ

めちゃおもしろい。短編集だけど一つ一つが濃く、それぞれの世界に引き込まれる。ストーリーもそうだし、描き方も多様で、続きが気になって一瞬で読み終わった。短編の中で特におすすめは「ピクニック」で、これはスタバで読んでたけど最後声が出た。

最後に

読書はおもしろいですね。小説やエッセイをピックアップしてまとめましたが、技術本や実用書もいくつか読みました。今年は仕事内容が少し変わったんですが、そういう時にそのジャンルの本を3冊くらい読むと大事なことが分かる気がしています。

今年も読書記録は「BookBank」で記録しました。

それではみなさま、良いお年を!


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