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スネア遍歴

高校2年生の夏頃からドラムを叩き始めてもうすぐ24歳になります。もう大分長いことやってます。ぜんぜん上手くはないですが。
もちろん練習を積み重ねてったり演奏をすることがとても楽しいんですが、新しい楽器を試してみるっていうのも醍醐味です。
ドラマーがよく物色する機材と言えば、スネア、シンバル、キックペダル辺りでしょうか。
一時離れた時期に手放してしまいましたが、自分もドラムを続けてきた中でスネアを何台か買い替えたりして色々使ってきたので思い出の振り返りがてらまとめてみようと思います。
なんと今は一台もありません。
次に名を連ねるのはどいつだ、なんつってー

1.ドラムを始めてから1年ぐらい経って、初めて購入した楽器はludwigのacrolite 14×5
言わずと知れた名器ですが当時は流行りが来るちょっと前だったんじゃないかと思います。
胴がアルミ製で持つと他の楽器より持つと軽いです。俺は昔ちょっと病的な子だったので音がイメージになって見えるっていうのがあって、この太鼓を叩いた音は小さい虹色の光が四方に広がるみたいなのが見えました。それがすごく印象に残ってます。
中古楽器屋さんで色々試奏させてもらって、当時は叩いてみてそんなに詳しく把握できるほどの知識もなかったですが、予算から最終的に2台くらいまでしぼった記憶があります。もう一つは確かcanopusの刃で木胴だった気がする。
刃も勿論いいものなんだけどチューニングが多分相当適当な状態になってて「うわ、なんか気持ちわる」って思ってやめた。ぼよーん、、っていう。
後は事前に情報収集もしてて、toeの柏倉さん、ハイスタの恒さん、zazen boysの松下さんとかが使ってるらしいっていうのが決め手になりました。
この楽器は5.6年ぐらい使ったのかな。バンド組んだりサークルで演奏したりっていう機会があればよく持ち込んで叩きました。
学校祭でライブした時、初めてレコーディングした時、初めてツアーに出た時、色んな場所に連れてったなあ。青年期の思い出とか経験を支えてくれてた楽器です。
俺が童貞を捨てた日にも俺はこいつを運んでいたので、俺が男になるのも見守ってくれたっていう。特別な楽器です。相当思い入れが深い。
俺はいいオーナーになれてたんだろうか。ろくに手入れもしなかったけど。
売りに出したけど次のオーナーところへ旅立ったみたいです。
これは本当にガタが来るまで叩き潰しました。

2.YAMAHAのSteve Jordanシグネチャーモデル
13×6.5を使ってました。
acroliteを購入する前に高校の学校祭のライブに出ようって時があってそれが俺のドラムを始めるキッカケなんですが、これは俺のお母さんのスネアでした。持ってたというかまあはじめは借りた。けど初めて使ったモノなので書いとく。
ライブをするのになんか持ち込み機材があるとハクがつくと思って、今考えるとそんな感じで初心者高校生が持っていく様な代物ではないんですが。
幼少期に母にSteve Jordanのグルーヴ教則ビデオを見せられたのを覚えています。当時は面白くなかったけど今見ると最高です。
メイプル材で小口径の深胴、ハイピッチにしてスタジオで鳴らすとわからないなりにもいい音だなーって思ってました。
その後譲り受けましたが使う機会がほぼなかったし、高級なものが億劫で自分には、、って感じだったので手放してしまいました。

3.とにかくなんか違かったYAMAHAのピッコロのブラス 14×3.5です。
この頃は20とか21だった。段々パンクロックとかメロコアとか激しい音楽が好きになってきてacroliteじゃ物足りなくなってしまった。ブラスのスネアを探して回ってましたが何故か全然巡り合えなくて遂に見つけたのがこれでした。遂にと思って買いました。
でもなんか違う。なんか違うんです。
keith carlockが使っていたっていうので、それなりにいい楽器ではあると思うんです。
音量はあるけど全然納得いかなくて、音も俺のイメージしてるのと全然違う。きっとフュージョンとかで活きる楽器だったんでしょう。
スネア以外でもペダルもYAMAHA製品を2度ほど購入して使ったことがありますが、どうも体に合わないというかしっくりこないです。憧れはあるんですが。使いこなせなかった俺は2.3回叩いて売りに出してしまいます。
割と色々経験した今叩いたらどうなるのかなっていう興味もあります。

4.運命だったんだろうかどうなんでしょうかludwig lm400 supraphonic14×5
lm400っていう究極の定番の名器があります。
これは60年代のビンテージスネアです。なんでそんな物を手に入れることになったのか。
地元の駅の近くにハードオフがあります。実家に帰る道中に立ち寄った俺はいつも通り楽器コーナーを物色します。
そこで8000円で投げ売りされてたのがこのlm400だったんです。ただ型番不明ということで特価で売られていました。見る人が見れば一発でそれだと分かるようなものだったしロゴのバッジや年季の入り方からして確実にビンテージ品だと分かって即決しました。
当時は次のライブが決まってるのにacroliteがライブ中に不調になってしまって代わりの楽器を探しているところでした。そんな時に出会ってしまったのでこれは運命の導きなんだ、と感動して次のツアーから出動することになります。
めちゃくちゃワクワクしたよなー。
そしてまためちゃくちゃにいい音でよかったですが、ドラムから離れた時にまとめて売りに出しました。仕入れ8000円で確か45000円で売りました。その45000円を何に使ったのかは俺しか知りません。内緒です。ここまで含めてが運命だったんだって話なんだ。
結果的にライブで使ったのは千葉と八王子と岩見沢の3箇所のみでした。
見た目も音もビンテージ!!って感じだった。とてもよかったけど、これは次のドラマーに託します。

5.さわやかMAPEX brass cat 14×5.5
数年越しにブラススネアを使い始めます。常にネットで物色していたので、タイミングが合えばまた試してみようって感じだったと思います。
ヤフオクで20000円で落札。フープの色とかラグも変な感じで個性的に見えて惹かれました。
今までバンドで気になっていた音量不足が一気に解消されて、とっても楽になりました。
値段の割に音も良かったし、こんなん使ってる人絶対いない。被らないってめちゃくちゃ嬉しい。
しかもbrass catっていう名前がいい。動物が好きなので。猫。
ただとんでもなく重たくてツアーでの運搬とかめちゃくちゃ嫌だった。関西回ってる時、ツアーバンド一緒に徒歩移動してたから、本当に大変だった。韓国のバンドだったんだけど対バンのドラマーはスネアすら持ってきてなかった。悔しかったです。
本当にブラスって重くて嫌で嫌でよく文句を言ってたと思います。
ただ今までのチョイスより少し外しにいった。我ながらいいセンスだと思います。
元々買い換えるつもりで安く買えたので繋ぎとして使用してましたが、結構いい楽器でした。なんかさわやかな関係ですね。知らんけど。

6.念願のDW collector's series brass 14×6.5
俺は遂に放浪の旅で念願の激しいスネアを手に入れました。まあーー音がデカかったです。耳痛くなるぐらい。なんでみんなこぞってDWを買うのか身をもって体験しました。かっけえ音がする。初めからコレにすれば良かったと思いましたが俺はかなり人と同じようにするのが嫌なところがあるので手を出してなかったんだと思います。
でもこの楽器も出会いみたいな所があってある日思い立ってセカストに行ったら朽ち果てたコイツがいました。
11000円ぐらいだったと思う。DWのスネアがこんな値段で売ってるわけ。見てみると酷い状態でした。サイドのフープは割れて、ネジも足りない、ヘッドは破れてる、シェルも錆びてる。ジャンク品扱いでこの値段でした。
ただ俺は即決しました。こんなん余裕で治せるわい、と。
DWのネジも島村楽器で取り寄せて買ってきてフープも他のスネアから移植して、みたいな風に、ちょちょいのちょいで出来上がりです。
フェスでも使ったし、でかい対バンでも使った。
出音を動画で聴いてみたらやっぱりすごい迫力ある。俺が叩いてると思えないくらい迫力ある。
そうやってみると対バン相手とかでDWユーザーって相当多い。俺も遂になんて思って嬉しかった。
俺の楽しかったバンドマン生活の有終の美を飾ってくれた楽器です。
ただこれは尋常じゃない重さです。これ持ってツアーなんて考えられません。何度肩が外れそうになったことか。
みんなそんなに強肩なんか。
この楽器を使ってみて色々視野が広がって思ったけど、俺は全然ハードな人間ではない。こういう風にしたいとかはあるけど、どうしてもっていう拘りもないし、楽したいし。メタルとか全然好きじゃない。
このスネア以上にこういう楽器ってない気がしたからすごい勉強になったなーって思います。

ざっとこんな感じです。叩き分けてた訳じゃなくただコロコロ変えてたって感じです。
今はスネアは持ってないけど、長く付き合える新しい相棒を探してちらほら見て回ってます。
ペダル編とかも描きたいなー。あんまり書くことなさげだけど、まあ気が向いたらやります。

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