入ったら出ること

パソコン、スマホ、ウェブサイト。
わたしたちはIDとパスワードを入力してサービスを使ったり、ガジェットを起動することを日々繰り返している。ほとんど条件反射で使っている機能だけどその画面に現れる用語が微妙に違うことに引っかかった。

ログインとログオン。
たまに、サインインなんていうのもある。

なんとなく言いたいことはわかる。
その画面で名前とパスワードを要求されることも同じ。
承認されればシステムを使えるようになるのも同じ。
でも、何が違うんだろう。

気になって調べてみた。

すると、これらはほとんど同義で使われていると書いてある。
強いて言えばWindows系システムはログオン。
UNIX系システムはログイン。
appleやMicrosoftのサービスはサインインが多いらしい。
それぞれの開発者が使っていた用語が別々に広まって混在しているというのが現状みたい。

コンピュータで言うところのログは記録という意味なので、ユーザー記録を残す、ユーザーリストにアクセスする動作から選ばれた言葉かな。なんとなくコンピュータ視点の印象。
一方でサインインはユーザーが行う動作を言語化したものでソフトウェア系のこだわりなのかも。
ほんのちょっとの言い回しの違いも、背景を想像してみると面白い。


今では同義語として認識されているので、
これからシステムを組む人は好きな言葉で表現すれば良いのだけど、一つだけ大いに気にして欲しいことがある。

入ったら出ること!

世の中にある数多のソフトは守っていると思うけど、
ウチの会社に入った頃、「ログイン」「ログオフ」と書かれているシステムを見てありえないって叫んだ。
同義が染みこみすぎてごっちゃになったのか。
ログインしたらログアウト。ログオンしたらログオフ。
UIの設計者として、こういう部分に違和感を持つかどうかは大事だと思う。


そういえばその昔、Windowsが出始めた頃モニタの背景画像を壁紙と呼んでいたけど、あるとき、
「デスクトップは壁ではない。あなたは壁面で仕事するのか」
と言われてめちゃくちゃ笑った。確かにそうだ。

言葉は大事。


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