アナログニンゲン
修理に出しっぱなしだったマイカーがようやく返ってきてホッとしてる。父の代から付き合いのある整備工場が貸してくれた代車がトヨタアクア。車を交換に行ったときに社長さんが、「アクアは燃費だけは良いよねえ。燃費だけは」って言ったのに激しく同意した。やっぱり年季の入った整備士でもそう思うのか。いや、年季が入っているから思うのかもしれないけど。
ハイブリッドカーなので昔の車と違うのは当たり前。ざっくり言うと、電気モーターを制御するのにコンピュータが介入する割合が多くなっているらしい。アクセルもブレーキもペダルこそ昔のままだけど、ペダルはコンピュータに繋がっていて、実際にアクセルを開けるのもブレーキを踏むのもコンピュータが行う構造になっていた。
だからドライバーとコンピュータの相性が悪いと最悪になる。思うように車が動いてくれない。いや、アクセルを踏めば進むしブレーキを踏めば止まるけど微妙な意思疎通ができていない感じがする。違う、アレクサ。そうじゃないんだ!って言いたくなるような、そんな感じ。
好き嫌いの問題だからdisるもの違うと思うけど、軽自動車のほうがよっぽど扱いやすかったし素直な感じがした。
自動に任せていられない性格なので、自分で操作できるものは操作しちゃうのだけど、いまどきの機械は手動操作性が著しく劣化しているのだという事にも気づく。エアコンのボタン、オーディオのボタン。みんな似たような形で、いちいち目で見ないと操作ができない。それでも慣れればブラインドタッチできるようになるけど、タッチパネルなんかは絶対無理。
昔のエアコンはレバーとダイヤルで出来ていて、前を向きながら温度も風量もざっくり調節できたし、オーディオの音量もツマミだった。物理スイッチの形状って結構重要だと思う。タッチパネルは見栄えもいいし、作る方も楽なのは良く知っているけどね。いちおう、ほら。わたしもシステムエンジニアだから。
でもパネル操作のためによそ見をしていたらとても危険だと思う。そう言うと今のエンジニアは、操作が必要のないエアコンを作るし、よそ見をしても事故を起こさない安全装置を開発する。操作性の向上より人の手を煩わせない自動化を進めるのがいまのトレンドなんだよね。
いや、ツマミを復活させてくれれば済むんだけどなあ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?