見出し画像

フルリモートフリーランスだったけど、色々あって辞めたよの、よくある話

 こんにちは!ひま餅です。 

 本記事の内容はタイトル通りで、短い間ながら、私は業務委託契約(フリーランス)のフルリモート職で働いていた。
 ただ、様々な理由や条件で辞めることになったので、今後フリーランスで就業を検討している人の参考になればと思い、自分用の備忘録として書き残しておきます。
 似たような話はnoteに多くあるのでそのうちの一つとして読んでもらえればと思います。


前の前の前の仕事の話

 さて、少し前に遡る。
 数年前、派遣で入社したあるIT会社では、コロナ禍もあり派遣社員にもテレワークが許可された。
 初めてかつ週に2~3度のテレワークだったが、自宅で仕事することのなんと快適なこと!私は周囲に人が居ると集中が落ちるうえ、緊張状態で体調も崩しやすかった。テレワークだと効率性も上がり、仕事がとても捗る。
 自分にはテレワークが合っているかも……と思いつつ、出社勤務とテレワーク勤務を組み合わせて働いていた。

 入社してから数年経ち、個人的な事情から遠方へ転居することになった。
 会社へ通えないため、私は退職を願い出た。
 しかし、会社からは完全テレワーク勤務でいいから、退職しないで欲しいと言われた。テレワークが気に入っていた私としても願ったり叶ったりで、転居後は完全テレワークで勤務した。
 完全テレワークになってからもフルタイム勤務だったため、出社勤務と変わらず毎月安定した収入がある。
 勤務時間は決まっているので生活バランスが大きく崩れることもなく、自分に合った環境でずっと働けることは有難いことだった。

 しかし、コロナ禍が終わり、会社全体がテレワークを出社勤務へ戻す流れになると連絡があった。必然的に、私の完全テレワークも終わることになる。
 派遣期間も満了間近だったため、お世話になった会社に別れを告げ、私は新しい仕事を探すことになった。


前の前の仕事の話

 さて……しばらく引きこもって仕事していたものの、やっぱり社会(人前)に出て働くべきだよなあ、と特に理由もなくぼんやり思っていた。
 あまりよく考えず近所の求人を見て応募した結果、事務員の仕事に受かった。特に好きでもない仕事だが、折角受かったのだから心機一転頑張るぞ、と思い入職した。

 しかし、その会社は求人票の表示と大きく乖離した会社だった。給与の出ない居残り必至、休日の会社イベントへの強制参加など、新しい環境であることもあり、体調を崩しやすくなっていた。
 初めは会社ってこういうものだし、田舎の企業だし……と思い耐えていたが、日が経つにつれてこれは長く続けられないと思った。
 結局1ヵ月と経たず辞めることになった。

 もともと転職を繰り返していたこともあり、辞めたことにショックは無かったが、これからどうしよう……と考えていた。
 改めて一般求人を探し直すか。それとも、在宅の仕事を探してみるか。どちらも並行して探していくものの、給与が安く拘束時間も長い田舎の企業と比べ、やはり在宅の仕事は魅力的に映った。
 在宅の求人をメインに、応募と面接を繰り返した。


そしてフリーランスの前職の話

 しかし、いくつも求人に応募するものの、これが受からない……!
 在宅求人というのは、求人数があるように見えて意外と少ない。ITエンジニアであれば求人数が多いのだが、資格が無いと探せる求人が少ない。
 私は簿記の資格を持っていて、業務経験を積みたかったため経理の求人を探していた。だが、見つかるのはコールセンターや、派遣へ紹介の求人ばかり。
 もくもくと仕事できる方が好みなので、コールセンターは×。派遣は就業期限があるので×。出来れば長く働ける仕事を探していた。

 求人を探し始め、落ちてはまた応募し、1ヵ月が経った頃、とある求人を見つけた。
 「急募 完全在宅 経理事務 未経験歓迎! ※長期契約」
 求人内容を見てみると、実際の経理業務というより、経理の補佐業務のようだった。
 未経験歓迎と書いてあるし、これなら自分にもできるかも。
 ただ、雇用形態が「業務委託」とある。業務委託って何だろう?

 業務委託とは、正社員や契約社員、派遣社員のような、会社に属する働き方ではない。自分自身が「個人事業主」となり企業と契約を結び、仕事に対して報酬を得る働き方。
 つまりは、フリーランスという訳だ。
 フリーランスは仕事の量を自分でコントロールしなければならない。加えて会社に属していないため、年末調整が無い。自分で収入や税控除の確定申告をする必要がある。
 とはいえ、簿記の資格を取得していたため、確定申告にそこまで嫌悪感が無かった私は、意気揚々とその求人に応募した。
 会社の事業内容や、HPがしっかりしていたのも好印象だった。

 採用試験は問題なく進んだ。ベンチャー企業なので、急募ということもありスピード感も早かった。
 最終面接は、社長との面談だった。いかにもベンチャーの社長っぽいカリスマ的な喋りの男性で、彼は自信の溢れた表情で会社の夢を語った。
 彼のペースに乗せられ、私も一緒に成長したいです!と答えた。
 その答えにご満足頂けたらしく、私はその日のうちに採用を貰えた。

 そして、初回の業務開始日。
 担当者はオンライン会議を繋ぎながら、簡単な契約概要について説明した後、「うちではなく関連会社の経理業務を担当してもらいます」と告げられた。
 …………うん?
 詳しいことを聞くと、契約を結んだ会社……のお友達が経営している別会社の、経理業務を担当することになるらしい。
 つまり、
 お友達会社→(報酬支払)→ベンチャー会社→(実業務委託・報酬支払)→私
 という訳だ。
 面接したこの会社が気に入って契約したのだが、まあ、よくある下請けみたいなものだろう、と私は了承した。

 ここで、気づいておくべきだった。
 もう少し後で気づくのだが、このお友達会社は「やや怪しい事業で稼いでいる会社」だったのだ。


怪しい事業って何だろうね

 初めは業務を覚えることで手いっぱいだった。初めての経理業務に加え、引継ぎ前の状態は無駄な工程ばかりだった。
 一つのデータをいくつものExcelに手動でコピペしているのだ。
 無駄な業務の修正・改善、今まで放置されていた会社手続きを進め、インボイスの対応、その他諸々やるべきことは沢山あった。

 だが2~3か月経つ頃には、この会社ちょっとやばいなと流石に私も気づいていた。だって、売上金を管理しているのは自分なのだ。

 代金が払えない客や会社への支払催促もしていた。弁護士に依頼して法的書類を作ったり、いきなり社長から無理な依頼が飛んでくる。これは経理の仕事か?と思う仕事も度々あった。
 いつでも対応できるように準備していなければいけないが、待機している時間に報酬は発生しない。拘束時間は長いのに給与はそれほど多くなかった。
 当初会社にそこまで嫌悪感は無かったのだが、社長の「まだまだ稼げそう」という言動にどんどん嫌気が差していった。

 辞めるか、続けるか……業務委託で働いて3か月以上が経ち悩んでいた頃、月の報酬が半分ほどに減っていた。
 大きな影響は、無駄業務の削減に伴うものだ。加えて、忙しさに幅があった。忙しい時は忙しいが、売上が振るわなかったり、事業が少ない時期だと合わせて業務量も減る。
 会社員であれば閑散期でも通常と変わらない給与だが、フリーランスは大きく影響を受けてしまう。
 フリーランスの良い所は、こういう時に別の仕事を受注できることだ。
 いくつか単発の仕事をしたり、継続的にできる別の仕事を探した。だが、そうしていてふと気づいた。

 普通の会社員の仕事をしていれば、こんなことしなくていいよな……。
 至極当たり前のことである。

 量が多くないとはいえ、フリーランスとしての事務作業(帳簿付け)も負担になっていた。
 一般職と同じくらい責任もあるというのに、報酬は少ない。他にも辞める理由はいくらでもあった。
 元々、自分はなるべく働きたくないし、会社への愛など微塵もないし……。
 続いて短期で辞めるのも、と思い迷っていたものの、辞めたいと思った以上長く続ける気は無かった。
 私は会社に契約解除(退職)の意を伝え、会社側からかなり引っ張られたものの、数ヵ月経ってようやく契約解除することができた。

辞めた後に思ったこと

 そうして、報酬支払が終わると同時に私はフリーランスを辞めた。
 契約した会社が合わなかったというだけではなく、自分にはフリーランスは向かないと判断したからだ。
 1年にも満たないフリーランス期間。
 それでも、今では経験してよかったと思うことがいくつかある。

 一つは、確定申告を経験したことだ。
 税金が多く控除されることもあり、青色申告の帳簿付けで確定申告したのだが、これがかなり大変だった。
 少しの経費しか使っていないというのにこの有様、個人事業や個人商店の人は経理作業がとても大変だろうと思う。(だから税理士という職があるんだろうけど……)
 ただ、経験するとしないとでは理解度がかなり違うので、今まで何となく知っていた経理知識を深めることができたのは良かったと思う。

 もう一つは、やはり自分には在宅勤務が向いているのが分かったことだ。
 在宅では、常日頃誰かに見られているか気にしなくていい。休憩時間はベッドで休むこともできる。体調を崩すことも減ったし、仕事が嫌だと思うことも少なくなった。
 出社と在宅、どちらの方がいいのか悩んでいた私は、やはり在宅勤務で働きたいと決意を新たにする。

 個人事業主(フリーランス)を廃業してすぐに転職活動を始めた。
 だって、個人事業主に失業保険は無いのだ。退職金を積み立てる仕組みはあるが、フリーランス期間が短いと意味が無いので申し込んでいなかった。
 焦ってはいるものの、次こそ続く職に就けるように……。
 連日、私はオンライン面接を繰り返した。

そして今は……

 そうして決まったのが、今在職している在宅コールセンターだ。
 元々コールセンター業務の経験はあった。クレームにうんざりしたこともあり、コールの仕事はしたくなかったのだが、給与面や在宅勤務へのサポートも手厚いため、そこに決めることにした。
 家庭の事情で早めに仕事を決めたかった、ということもある。在宅コールの求人は多く出ているので、受かりやすいだろうと思った。

 そうして入職して早3か月ほどが経つ。
 感想としては、この会社で決めてよかったと安心しているところだ。
 まず、研修体制が厚い。もちろん在宅勤務のため、仕事もしやすい。
 そして当たり前だが、給与がきちんと安定して出る。毎月生活費に困らなくていいというのは大きな安心に繋がった。
 それからインセンティブが出る。クレーム対応があっても、その他の案件を頑張ればいいか、という気持ちになる。
 評価制度もしっかりしているため、有難いことに早くも昇進が決まりそうだ。(責任を負いたくない人間なので、良し悪しだけど)
 その他にもこの会社で良かったと思う点は多く、今後もできる限り続けていければと思っている。

 私にはフリーランスが向いていなかったし、会社出勤も向いていなかった。でも、在宅勤務という自分に合っている働き方を見つけた。
 コロナ禍が終わった昨今、段々と減っているものの、もっともっと広がってほしいと思う。

 ということで、フリーランスで働いたけど辞めたよの話と、
 在宅勤務はいいぞ、という話でした。
 何かのご参考になれば幸いです。


ひま餅 









この記事が参加している募集

サポートいただけるとやる気が出ます!