見出し画像

「やりたいこと」を諦めたけど、生きてる私の話

こんばんは、お久しぶりのひま餅です。
ちょくちょく下書きを書いては、飽きてしまいアップできずにいました。
でもこの記事だけは。何とか書き上げてアップしたい。すると思います。
何故なら、これを書くために、noteを始めたと言っても過言では無いので。

子どもは、大人になるにつれて、夢や、希望を持ってどんな人間になりたいか?を考える。
そして、大人はそれを見守る。
それが成長というものではないでしょうか。

あなたは「やりたいこと」がありましたか?

……曖昧すぎる問いだったかも。

ただ、わたしの場合、それは明確にひとつ答えがありました。
それは、「誰かの助けになること」。
とある日、私は自分のことしか考えていなかったと気づいて、贖罪のように、宿命のように、「誰かの助けにならなければならない」、それを「やりたいこと」だと思い込んでいました。

前置きが長くなりました……。

私はもともと、「言葉」というものが好きで、本が好きだったり、書き物が好きでした。
(noteを書いているのも、それが元です)
作家を目指したこともありましたが、「誰かの助けになること」を探し、かつ「自分が好きなこと」を照らし合わせた時に、ぴったりな職業を見つけて、
周りは、その選択を喜んでくれました。

私は借金を背負って、学校に通いました。
勉強は難しいし、実践は慣れないことばかり、それでも、毎日ワクワクしていました。
知ることは、喜びです。
驚くほど興味深く、自分の好きな分野であると確信しました。

その甲斐あってか、成績は割と良い方で、学校の先生や、クラスの面々からも期待されることが多くなりました。

それが、私にとっては良くなかったのかもしれません。
自分にとって「天職」だと、これこそが「やりたいこと」だと、信じて疑いませんでした。

卒業もあと半年という頃、
実務に慣れるための研修が始まりました。
自信と疑いのない私に、研修初日、研修の先生はこう言いました。

「あなたは、これに向いていない」

「あなたはこの仕事をできない」

「出来ないならやめなさい」

…………言われていることがよく分かりませんでした。それでも、自分を否定されたことは分かりました。重い石で、殴られたようでした。

分からないことや出来ないことは、いくらでも勉強して、実践して、出来るようになるつもりでした。

私の頭には「どうして?」という言葉ばかり浮かびました。何故、そんなことを言うのか。何故、今さら言うのか。何故、学校は教えてくれなかったのか。私はどうすればいいのか。

その時点で、既に正常にものを考えられなくなっていたように思います。

次の日、私は指摘された点をできる限り修正するように努めました。それでも、先生は首を振りました。

さらにその次の日。
私の頭は考えるのを停止してしまいました。
わからない。
わからない。
何も分からない。

なにを言っているのかわからない。
なにをしたいのかわからない。
なにがしたかったのかわからない。
なんで生きているのかわからない……??

景色が全て遠く見える。


結果として、私はその研修を完遂できず、他にも理由はあったものの、学校を卒業することはできませんでした。
激しい混乱と、おぞましい程の不安から、鬱状態になっていたのです。

残ったのは、動かない体と怯える心、そして、借金でした。

もちろん、元々私に弱さがあったのでしょうが、人間というのは、自分の中に持っている芯を少し強く揺さぶられただけで、ポキリと折れてしまうということを、身をもって知りました。



有難いことに、今はかなり回復しました。
それでも、ふとした時に酷く心が怯えます。
完治は難しいものだと、お医者さんは言いました。
生きている限り、私はこの恐怖とずっと付き合っていかなければならないようです。

今になって考えてみれば、私の未熟な面による失敗が大きく、きっと立て直す方法もあったはずです。
それでももう、あんな思いをしてまで、元の道に戻りたいとは思いません。

話が長くなりましたが、これからを目指す若い人たちに、みっつだけ、伝えたいことがあります。

選択肢をひとつでも多く持つこと。
「選ぶ」機会を持つこと。
上手くいかなくても、何とかなること。


人生って、「選ぶ」ことの連続です。
私はおそらく誤った道を選んだけど、今はまあまあ幸せに生きています。
でも、正解に近い道を選べていたら。もっと早く幸せになれたかもしれないし、経験できたことも多かったかもしれない。

だから、早いうちから「選ぶ」経験を増やしておくといいのかもしれません。
この道しかない、と思うと、その道が絶たれた時、私のようになるかもしれないから。

でも、失敗したって何とか生きてはいける。
だから、選んだならば恐れず、「やりたいこと」へ向かっていって欲しいと思います。

桜が咲く季節、
がんばろうとするあなたたちへ。
その選択を、私は応援します。


ひま餅

サポートいただけるとやる気が出ます!