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日本の思想

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本居宣長と「もののあわれ」

【もののあわれ】
 本居宣長は「もののあわれ」を日本の文芸の本質だとしました。もののあわれとは、源氏物語に流れる、一貫した美意識のことです。「あわれ」は、感嘆詞の「ああ」と「はれ」の合成語で、もともとは感動を表す言葉だとされています。もののあわれは、窮屈な宮廷暮らしの女性たちの心から生まれました。例えば、情緒的な「哀愁」や「憂い」など、繊細で儚い女性的な心情のことです。もののあわれは、日本文学の

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