チェルノブイリの祈り 感想

大学のフランス語の授業で教授がおすすめしてくれた本。
同じく、アレクシェーヴィチの書いた『戦争は女の顔をしていない』を以前読んだことがあった。

内容について書くので

読みたい方はここまでで。




戦争ではなく、原発の影響で疎開をしたり、その影響を知らずに色の変わった野菜を食べたりしていたという描写がきつかった。
普通に生活をしていただけなのに、その日常が徐々に崩れていくというのが、生々しく語られていた。
ソヴィエトの政府と民心の差が酷く、当時の時勢柄、国への信頼によって、戦争を乗り越えた後にあったこのチェルノブイリの原発事故は悲惨なものとなったことがよくわかる。また、手当などがだされたため、事故への対処に足を踏み入れる人々が多く、長い間苦しむこととなったが、その気持ちに、愛国心や、男だから自ら進んで名乗り出なければといったものがあり、似たようなことは現代であっても起こりうることだと感じた。
知らないのは怖いなあと。

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