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ミミズの抵抗に驚く

「ミミズは何を目指している?」https://note.com/hima_gine/n/nee388cf71a24

で書いた通り、山腹の道端で干からびているミミズたちのことが、以前から気になっています。で、先日もいつものように散歩をしていると、道端に横たわっているミミズを見つけました。まだ生きているのですが、伸び切って動きません。どの道時間の問題だろうと思われました。

と、止せば良いのに仏心が頭を擡げます。とりあえず、アスファルトからは避難させてやってはどうだろうか?

近くに転がっていた小枝を手に、上手に掬い上げようと試みました。ところが、あちらにすればこちらの思いなど知ったことではありません。まだそんなにも力を残していたのかとびっくりするくらいに身体をくねらせ、必死になって抵抗して寄越します。

そこで止めてもよかったのですが、こちらも変に意地になっていたのでしょう。その勢いにいささか腰が引けながらも、どうにか指でつまみ上げ、道端の木立の根元に移したのでした。

幼いころ、ミミズの一匹や二匹、素手で捕まえるのは何でもないことでした。ですが今では、どうにも抵抗を覚えずにはおけません。あるいは、必死でもがく彼らを通じて、命の生々しさに触れるようで、それが何だか怖くなったのかも知れない、などと思ったものでした。

ちなみに、道を渡った反対側の歩道に、こちらはまだ生気に満ちたミミズが一匹目につきました。しかしその時には、果たして最前の行いが果たしてミミズの救いになったのかどうかという自問が始まっていたこと、さらにそちら側はコンクリートで固められた斜面が迫り、彼らの生息に適した場所が見当たらなかったことなどから、そのまま歩き去ることとなりました。

今思うに、では後で見た一匹は、一体どこからやってきたのでしょうか? といったわけで、そこからの帰路には、再びの無限ループへと迷い込んだ次第です。