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心地よい、数式の山歩き【読書録】鈴木 貫太郎『中学の知識でオイラーの公式がわかる』(光文社新書)

三角関数に微分、対数、などなど、その礎となる公式を証明しながら、オイラーの公式まで漕ぎつけるという、ちょっとした数学の小登山ガイドブック。170頁足らずの“薄い”本ですが、必要最低限のことはきちんとわかりやすく、丁寧な“道標”もあるので、あまり迷うことなく進めます。

本来は、筆者配信のユーチューブ動画も視聴しながら、という建付けのようですが、数学の知識を前提にした飛躍はそれほどないので、数式に対するアレルギーがない限り、本書だけでも迷わず目的地まで辿り着くことができるのでは? さすがに、基礎的な知識がないと厳しいのかもしれませんが…。

個人的には、続刊として、是非ともフーリエ変換辺りを期待したいところです。

※p.134の式④は、微分が完全ではないように見受けられます。まあ、本筋に影響はないのですが…。