Web24でデザインシステムの話をしました
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Web24でデザインシステムの話をしました

Hiroki Tani

事前予告していたWeb24というイベントで、デザインシステムをテーマにしたセッションで90分ほど喋りました。

当日の模様はアーカイブされていないので、盛り上がりや内容についてはTogetterのまとめをみて感じてください。

どういう90分だったか

メンバーはSmartHRの@versionfiveさん、atama plusの@n_m_taさん、GMOペパボの@shikakunさん、そして僕の4人で打ち合わせもスライドの準備もなしで90分喋り倒しました。

セッションオーナーとして自らこのお三方を招いたのですが、それぞれスタートアップや大きめの事業会社、フェーズや体制も違うメンバーにしたいとおもい声をかけさせてもらいました。

Web24全体としてはWeb技術周辺のテーマが多い中で、あえてデザイナーという職種に近い方々でのデザインシステムをテーマにざっくばらんに、時に議題を投げかけて進行しました。

僕も含めそれぞれデザインシステムはすでに立ち上がっており、その設計や運用の話ができるメンバーであったので、率直にデザインシステム周辺の話をさせてもらいました。

デザインシステムの公開

海外では立派なデザインシステムが大小色々公開されている中で、日本ではあまり公開されているものはありません。そんな中でもめずらしくSmartHRはSmartHR UIというライブラリをはじめ、デザインシステムも公開しています。GMOペパボもこのイベントに間に合わせるようにドキュメントを公開してくれています。

海外の立派な事例をみて、それを目指して公開するのを目的化してしまうのは本末転倒とはいえ、公開することの利点などを感じられるかを投げかけました。

これについては、逆にいえば公開することのデメリットというものはなく、むしろ公開することはその会社のデザイン文化を明らかにすることであり、採用や広報としての利点があるのが一つ挙げられました。また「公になる」ということは、内容もそれなりに整えなければいけないとか、外からも見られることが結果的に社内の定着にも寄与するのではないかという話もありました。このあたりは社内の事業部外に公開するにあたっても同じような意識になる実感はあるのでよく理解できます。

「デザインシステムは離職率を下げる」

@shikakunのパンチライン。デザインシステムというものに投資できていること、ナレッジやプラクティスを貯めていける環境であるというのはデザイナー、開発者等にとっても価値を感じられるし、それがもはや福利厚生であるという話でした。これには視聴者もぼくらもオッと思わされました。

デザインシステムによる制約はクリエイティビティを殺すか?

ガイドラインや部品化されたものを組み立てるだけ、というネガティブな捉え方で、その環境がクリエイティビティを発揮できないという人たちがいるのではないか?というのを考えてみました。

しかしこれにはNo。という意見。むしろ人は制約がなければクリエイティビティが発揮できないという話。これは、本来クリエイティビティを発揮すべきところに時間を割くための効率化観点も含め、クリエイティビティに対してネガティブに働くようなことはないという話でした。これも実体験として、特に効率性の実感はありますし、制約や一定のブランドトーンを守った中でのクリエイティビティの難しさはもちろんありますが、その幅が狭くなる分の深さがよく考えられるようになったのではないかと思います。

デザイン原則の定着

デザインシステムはUIライブラリやスタイルガイドのみを指すわけではありません。「デザイン原則」等のそのプロダクトの指針や哲学などが言語化されているのが理想的です。

ですが、これもまた作っただけでは意味はなく、どう使われるか、そしてどう浸透させるかというのが課題になります。このデザイン原則に関してはatama plusさんの事例がよく出来ていて、面白かったのはCSの方が壁紙にしているという話。それだけインナーブランディングができているということで見習いたい事例です。

デザインシステムをどう評価するか

デザインシステムの評価についても投げかけてみました。僕が考えている評価というのは、「1. どのくらいプロダクト、サービスに反映されているか」「2. ビジネスとして事業貢献、投資対効果を測れるか」「3. デザインシステムへのコミットが人事評価されるか」という3点です。

これにはすべてにYESという反応ではないものの、そもそも評価の必要があるか、または評価されることを動機にするものでもない、というのがこの場ではひとつの解だったように思います。

これはそもそもデザインシステムがスタートアップフェーズでも成立できている2社や、長年の運用などから生まれている課題が前提でデザインシステムをつくっている会社だと思うので、愚問であったかもしれません。

ただそれでも2番目の投資対効果というのは海外のデザインシステム関連のトピックでも見かけることは多く、開発効率を定性・定量的に計測するなど工夫は色々とあるようです。

noteが終わらないくらい色々話せた

デザインシステムというテーマでは、冗談半分で発言したように「DesignSystem24」ができるくらいにトピックが溢れています。

今回のイベントに登壇者であり、いち運営としても参加した結果「24時間は実際辛い」という肉体的な課題はあったので、24時間は無理だけど今年になにかイベントはやってみたい気もする。

あとは「なぜ公開しないのか」と煽られてしまったので、たぶん今関わっているデザインシステムも何らかの形で公開できるようにがんばります。

オフラインで対面でわいわいとイベントができない中で、多くの人に視聴してもらい、そして登壇してもらい、24時間という大変な運営でおこなわれたWeb24はとても良かったです。あらためて情報を共有しあうことと、それによるインスピレーションやモチベーションはとても素晴らしいものだと感じました。

というわけでまた何かしらこうした機会があれば、皆様よろしくおねがいします。

2021/09/17 更新
デザインシステムを公開しました。


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Hiroki Tani

明日の元気の素になります。

Hiroki Tani
Ubie株式会社のデザインエンジニア。Figmaやデザインシステムが好物です。 OSS: FLOCSS http://github.com/hiloki/flocss 著書: Web制作者のためのCSS設計の教科書 http://amzn.to/2hJcQVX