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高尾山に登ろう!

「みんなで山に登りたい!」
コゥ・ラーナーの一言からこの企画がスタートしました。

season2のとある日、HILLOCK世田谷校のメンバーで高尾山に登りました。しかしこれ、ただ登るだけではありません。そこには、コゥ・ラーナー一人一人が時間をかけて成長していったストーリーがあったのです。

今回はそんな高尾山登山までの経緯をご紹介します。

計画

元々は神奈川県の大山に登りたいという、コゥ・ラーナーの「どうしても」で動き出したこの企画。距離や時間を考慮しつつ、「山に登りたい」という願いを叶えるため、高尾山に登ることが決まりました。

実は世田谷校のコゥ・ラーナーは、昨年度も一度高尾山に登っているのです。そこで今回は、「一人一人が、自分に合った成長をする機会にしよう」というテーマが設けられました。

HILLOCKでは個々人の能力に応じて次の成長を目指します。今回の登山も例に漏れず「自分が成長できる目標」を立てました。

「登るコースは人それぞれ、山頂に行かなくたっていい。自分が成長できるルートを選ぼう。」高尾山さえ教材にしてしまいます(笑)

「数と論理Ⅱ」にも絡め、登山コースを計画

ここで終わらないのが面白いところ。計画を進める中でこんなアイデアが。「高尾山口(高尾山の最寄駅)までも、一人で来れるんじゃない?」
なんと、集合までの時間も成長の機会にしてしまおうというのです。

かなり思い切った発想ですが、コゥ・ラーナーはこちらもノリノリで計画を進めます。スプレッドシートに自分が使う経路を記載したり、乗り換えアプリを使ったりし、交通機関の使い方をイメージしました。

 各々が高尾山までの経路を計画します。
「だから大人は迷わず移動できるのか!」大きな気付きを得ているようでした。

コゥ・ラーナーはツールを駆使して、計画のスキルを獲得していきます。
ここで気付いたのは「なぜ大人が使う乗換案内などのツールを、子どもには教えないんだろう?」ということ。本当に大切な学びとは何かを、シェルパも考えるきっかけになりました。

クラス会議の時間を使って、少しずつ計画を進めていきました。

とある発見

計画を進める段階では、上手く行くことばかりではありませんでした。「最寄駅が分からない」「どこで乗り換えたら良いかわからない」「ツールがうまく使えない」「漢字が読めない。」など、悩む場面がちらほら。
(学びの対象がたくさん見つかる非常に良い時間ではありましたが!)

経路を決める際に特に多かった記述が「○○と一緒に行く。」というもの。これ自体は悪いことではありませんが、例えば二人で行くのにどちらも相手に頼っているとどちらも辿り着けません。

話を聞いたり様子を見たりしている中で、シェルパはある気付きを得ます。

「もしかして、一人で過ごしたことが無い、、、?」

そうなんです。時代背景もあり、一人で過ごした時間がほとんどないコゥ・ラーナーがいたのです。それも複数人。
この状況で「一人で高尾山口集合ね!」というのは酷な話です。高過ぎるハードルは、成長に繋がりません。

この気付きをきっかけに、新しいプロジェクトが立ち上がりました。
その名も「一人旅」

一人旅

「一人で過ごしたことがない」というハードルを超えるプロジェクトとして立ち上がったこの一人旅。こちらも、「自分がギリギリできる挑戦」になる目標を立てて臨みました。

「電車で隣の駅に行ってみる」「渋谷まで行く!」「代々木校に遊びに行く」など、それぞれが挑戦を選択します。その中には「砧公園で一人になってみる」という挑戦もあり、コゥ・ラーナーの感じ方にシェルパも気付かされることが多かったです。

いつもはみんなで行く砧公園、今日は一人に挑戦。
地域の施設に「一人で」行く経験。
中には渋谷に行くコゥ・ラーナーも。たくましいです。

多少の遅刻などはありましたが、大きなトラブルもなく一人旅を終えました。それぞれが自信をつけて帰ってきたように感じます。

一人旅の経験を携え、いざ高尾山に臨みます。

前日の最終確認

登山当日

高尾山登山当日を迎えました。一人で高尾山口に向かうも良し、レベルに応じて新宿で集まるもよし。それぞれが自分にちょうど良いレベル感で高尾山に向かいます。

新宿集合で向かう様子。自分の限界を知ることも大切です。

全員無事に、時間内に高尾山口に到着しました。その様子を見ていると、もっと遠くにもいけそうだと感じました。

到着した後は、それぞれのタイミングで登山開始。道中の景色を楽しみながら高尾山を登ります。

もちろん安全管理も欠かせません。シェルパは朝から別々の駅に待機し、大きなエラーがないか見守ります。登山中も計画的に動きます。シェルパは別々の登山路で登り、逐一連絡を取り合いながら見守りました。
(おかげでPASMOの落とし物の回収できました)

シェルパだけでなく、登りたい保護者も一緒に登山しました。一緒に登るでもなく、距離を置いて見守ってもらいました。自分の子の見守り方もそれぞれです。

登山の道中も味わい尽くします。

時間をかけ、それぞれ目的地に辿り着きました。中には6号路(なかなか厳しい登山路)を一人で登り切る猛者も。

山頂で一休み。ランチをみんなで食べました。

下山ももちろんそれぞれで。帰りも高尾山口で解散。大きなトラブルもなく、あったとしても、15分の遅刻が一つだけ。満足な1日を終えました。

コゥ・ラーナーの感想はもちろん、「楽しかった!」の一言。登山の良さを、より一層味わっていました。この姿と比べて、今の子どもたちは登山が嫌いなことが多いですよね。これって一体なぜなのでしょうか。

一つ考えられるのは全員同じことをやらされること。登山で言えば「登らされる」ことが起因しているのではないのではないでしょうか。

今回の登山は「山頂まで登らなくてもいい。どこでお昼を食べてもいい。自分の成長に挑戦してみる。」という条件で臨みました。自分でレベルに応じて挑戦したことで、本来の楽しさに触れられたのだと思います。

コゥ・ラーナーが自信を付ける1日になったと同時に、可能性の大きさにシェルパが気付かされる日にもなりました。コゥ・ラーナー(そしてシェルパ)の挑戦は続きます。

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