9/23  マルチ

アイドルについて何回か書いたからか、noteのおすすめ欄に色々な人がアイドルについて語ったnoteが出てくる。アイドル声優についてはあまり出てこないが、何でだろう。僕は以前、声優について書いたことも一応あるんだけど。

あと、『ラブライブ!』とかも好きだし。でもまぁ、だからといって声優のライブとかに行ったことはないから、そちらにハマることはあまりなかった。そもそも、あまりアイドル声優ブームってのもなんだかなぁと思っている。あれは、ゼロ年代中盤以降のオタクのライト層化に伴って二次元だけではオタク文化に金を出させるのが難しくなった結果の戦略として仕掛けられたブーム、要するに「二次元に恋愛できないライトオタが市場を支えるようになったから三次元を消費できるようにした」という事なんじゃないかと思う。昔は「綾波萌え」と言っていたけど、今は「綾波推し」と言う人もたくさんいる。その「推し」はアイドル文化から流れてきた使い方だと思うし、アイドル戦国時代、と呼ばれた時代と、声優アイドルブームの到来は、やっぱり関係がある。

そもそもアイドル戦国時代はどうして始まったんだろう。よく言われるのはAKB48の登場。そしてもちろんそれは理由の一つではあると思うけど、それだけではないと思う。文化的な理由としてはもちろんそうだと思う。

でも、もっと経済的な事情があるんじゃないだろうか。というのも、アイドル戦国時代の始まりの前にリーマンショックがあるからだ。リーマンショックがテレビ業界に影響を与えた結果、「バラエティに出したり、知名度を上げて歌番組に出してCDを売って……」という女性タレントの売り出し方ができなくなり、AKB48のモデルを参考にして「事務所の女性タレントにアイドルグループを結成させて現場でライブを行って稼ぐ」という方法に活路を見出したんじゃないだろうか。もちろん、それはアイドル戦国時代の土台を作ったということであって、その後の発展していった過程は各々のアイドルグループ自身の盛り上がりによるものなんだろう。「アイドル」という職業は幅広い職能となり、あらゆる活動を行う存在になった。今やアイドルほどマルチの仕事って珍しいんじゃないだろうか。

そんなことより、バイトしているアイドル事務所から支払いがない。最初は普通に「払ってくれよ……」と素朴に思っていたのだけど、メールを送っても帰って来なかったときから寂しくなってきた。働き出してから3年になるのに、こんなにあっさり縁を切られてしまうのかと悲しくなってきた。電話をした方が良いのかなとも思うのだけど、着拒とかされたら嫌だ……。

一方、インタビュー記事を書いたりする仕事もしている。「仕事」と言ったのは扱いがよくわかっていないからだ。会社には所属していて、学生だし向こう的にはインターン生という扱いになっている。でもそもそも僕はインターンに応募したのではなく「ライター募集」という求人に応募して受かったから書いているし、なにか仕事を教えてくれる人がいるわけでもないし(連絡の仕方とかは教えてもらった)、1人で取材に行って、校正と校閲と推敲をして、記事にして出している。「インターン」というとよく、社会に出たときの予行練習みたいに言われるけど、社会ってこんなに自由になんだろうか。勤務時間中好きに会社出れるし。

こっちは金をきちんと払ってくれる。それだけじゃなく、結構いい会社だ。

ここで書いた、受けたくない仕事についてこないだ会社に話した。「事故を無くしたくて研究してる人の記事書いたあと、事故起こして反省してないやつと仕事してる人に取材はしたくないです」みたいな。「仕事なんだから好き嫌い言わずにやりなさい」と言われるかと思ったけど、「これは確かに出来ないね」と言われ、先方に断りを入れてもらった。うーん、いい会社だ。

僕は別に、事故ったやつと仕事をしてるから嫌だったわけではない。SNS見たら「大和魂のある仕事」とかアツい発言をしていたけど、それも別に良い。「事故を無くしたくて研究してる人の記事書いたあとに」というのが嫌だっただけだ。僕はライター……じゃないけど、ライターなのか?まぁ金ももらってるし、節操のない書き手にはなりたくなかった。できればこの先も文章書いてお金貰いたいなぁと思うし、その出発点に汚点を残すのは嫌だ。でもなんかライターってなんか違和感あるな……ライターっていうと、色んな媒体で色んなこと書いてるマルチな印象があるんですよね。このマルチっぷりに並ぶのはアイドルくらいです。一方、僕はインタビュー記事しか書いたことないし。マルチ感ゼロです。インタビュアー……だとインタビューしてるだけみたいだな。今日から「インタビュー作家」を名乗ります。ぼくはインタビュー作家です。よろしくお願いします。

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