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3/12 ひろがり犬系

世間には「犬っぽい」、「犬系」という表現があります。「犬系」とググると一番上に出てくるのはこんな記事。

引用してみましょう。

犬系男子とは、男性のタイプを大まかに犬と猫に分けて考えると、人懐っこく甘えん坊なタイプの男性をいいます。犬系男子は、人に喜ばれる行動を取るのが好き。特に自分の信頼している人や好きな人に対しては、誠実で一途な愛情を注ぎます。
また、寂しがり屋で放っておかれるのが苦手な面も。素直で分かりやすい性格ともいえるでしょう。

犬系男子の特徴をいくつか箇条書きにしてみると、

・人懐っこい
・誠実
・寂しがり屋
・素直

と、こうなりますね。そういった特徴が「犬」系のものとされるのは、飼い主に芸を仕込まれてそれをこなしたり、ボールを投げられたらタッタカ追いかけていくような犬の習性からでしょう。そして、おそらく一般的に「〇〇さんって犬っぽいよね〜」というような評価がされていたら、〇〇さんには上に挙げたような特徴が認められているのだと考えて良いと思います。

今回はそんな「犬系」の意味に、広がりを持たせてみたいです。その為に今一度、芸を覚えたりボールを追いかけたりする犬の行動が意味する、犬という生き物の特徴を思い返すところから始めます。

もちろんそれは、犬系男子が「犬系」とされる根拠とされているような「人懐っこさ」や「誠実(忠実)さ」といった犬が持つ生来の気質もあるでしょう。しかし、同時にそれらの行動は、「芸を覚えたら餌がもらえる」というような後天的な学習に導かれたものでもあるはずです。犬は、そういう性格だからというだけで人に懐いたり言うことを素直に聞いているわけではありません。「それに応じたリターンがある」ことを学習し記憶したが故に、そのような振る舞いに出ているという側面もあるはずです。

犬は「賢い」動物なんです。「したたか」「打算的」と言い換えることもできるかもしれません。それを踏まえて考えると、「犬系」という言葉はいささか不十分に感じられはしないでしょうか。現在使われている「犬系」という言葉にはそのニュアンスがすっぽり抜け落ちているからです。

というわけで、それを踏まえて上記の引用部分を直してみましょう。

犬系男子は、人に喜ばれる行動を取るのが好き。それが自分に返ってくることもよく知っている賢いタイプです。特に自分の信頼している人や好きな人に対しては、誠実で一途な愛情を注ぎます。信頼や好意を向ければ、その分リターンが大きいこともわかっているからですね。このタイプにはヒモが多いでしょう。また、寂しがり屋で放っておかれるのが苦手な面も。素直で分かりやすい性格ともいえるでしょう。ですが、そのように表面的な部分だけ見ると足もとをすくわれるかもしれませんね。

犬系の人は自己プロデュース能力が高い、といっても良いかもしれません。計算された振る舞いで他人の懐にスッと入ってきて、尻尾を振って無害そうに見えていつのまにかこちらが手中にはまっている。犬系というのはそういうやつです。猫系についても一応触れますか。引用しましょう。

一方、猫系男子はマイペースで気まぐれなところがあります。他人にペースを崩されるのを嫌うため、恋人の束縛はNG。何を考えているのか分からないと思われがちです。しかし、好きな人にだけ甘える様子を見せるので、そのギャップがかわいらしく感じる女性も多いでしょう。

なるほど。なんかアホっぽいですね。何を考えているのかわからない感じのやつは大したことを考えていません。猫より犬の方が賢いらしいですしね。本当に何を考えているのかわからないのは犬の方です。

一方、猫系男子はマイペースで気まぐれなところがあります。突発的な感情だけで動いているんですね。他人にペースを崩されるのを嫌うため、恋人の束縛はNG。何を考えているのか分からないと思われがちです。実際何も考えてません。しかし、好きな人にだけ甘える様子を見せるので、そのギャップがかわいらしく感じる女性も多いでしょう。

しかし、「好きな人にだけ甘える」って……相手が誰であろうと甘えるやつもいる、ということでしょうか。そういう社会をなめたやつは、一回ぶっ飛ばした方が良いですね。

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