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タイ人の息子 中学校転入を巡っての混沌

息子がバンコクの中学校に転入するにあたり、相方は3校を候補として選んだ。
第1志望がラムカムヘン通り沿いにあるテープリラー校。
第2志望はプラカノンのワットタトトン校。
そして最後に、今のコンドミニアムの隣駅サムロンに位置するワットダンサムロン校。

タイの緩さ、いい加減さ、おおらかさ、、、これは巷間しばしば言われることではあるが、息子の転入に際しても私はこれを目の当たりにした。

テープリラー校を初めて訪ねたのは去年の11月だ。
最初は相方の実父が行ってくれた。
相方の両親の故郷であるワンチンに現在暮らしているのは実母と義理の父。相方が小学生の時に再婚している。
しかしバンコクに暮らす実父との交流は現在まで途切れることなく続いている。この実父は親分肌で人情の機微に通じ、役所での贈賄を含めた人の動きの勘所をわきまえていると言う。
その実父に先ず行ってもらったのだ。

実父が職員と話をしたところによると「来年の予定はまだまだ先の話なので頻繁に連絡を取ることが大事」と言われ、1週間後に再度来るように言われたらしい。
1週間後に実父、相方、私の3人で学校を訪ねてみた。しかし、その時も同じことを言われただけで何の進展もなかった。

その後、何度か相方が電話を入れるが要領を得ないままに年が明けて2月になった。
テープリラー校だけでは入学が覚束なくなり不安を覚えた相方は志望校を2校増やし、それぞれの学校を2、3度訪ねるが、具体的な転入スケジュールはギリギリになるまで不明のままの状態が続いた。

状況が動き始めたのは4月。それも突然に。
初旬、隣駅にあるワットダンサムロン校を息子に見学させるため出かけていた相方から驚きの報告があった。転入手続きの受付は既に始まっており明日が締切だと。
数週間前に訪ねた時には全く知らされていなかった事実。たまたま息子と見学に出かけることがなければ願書を出せなかったのだ。このいい加減さには笑うしかない。
翌日無事に願書を提出したが、転入の為の面接と試験(実施されるかどうか含めて詳細不詳)は新学期直前の5月6日というのにも不審感を持たされる。

第2志望のワットタトトン校は、4月に再訪問した時には既に学期休みに入っており、全職員が不在。5月まで誰も来ないという。これも数週間前に訪ねた時には何も知らされていない。5月に再訪して転入手続きが間に合うのかを含めて一切不詳のまま。

そして第一志望のテープリラー校。ここが一番まともに思える。
3月、4月に何度か訪問を重ねて4月18日に無事に願書を提出。
しかし普通科は欠員が出ず、英語専科のみの募集となる。
私は頭を抱えた。
中学1年前期レベルの息子に、中学3年の英語専科の授業についていける訳がない。そもそも息子の学力で入学が許されるのか。

転入に際して、息子への英語での面接、試験(詳細不詳)、そして我々を含めた親子面接があるらしい。
昨日、一昨日と英語面接の模擬を息子とやってみたが、不安は募るばかり。息子はとにかく単語が出てこないし、私が尋ねる簡単な質問を理解していない事がしばしば。
面接を想定して色々なことを教えてやりたいが「私からは英語を教えない」という過日の息子との約束を尊重して、息子から要望があった時だけ教えるようにしている。

息子はテープリラー校の英語専科転入に多いに意欲を示している。
私の「試験に受かる自信はあるの?」の問いかけにも「自信ある!」と、根拠不明の自信を持ってはいる。
試験と面接は明日、4月21日9時から始まる。
さて、どうなることか。



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