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いつもと同じを愛するひと

今日の朝食は、アーモンドフレーバーのコーヒーと、ドーナッツふたつだった。

私が書いた創作小説『ティム・アンカーソンの弟』の中に、キャロル・レディントンという女性が登場する。
冒頭のセットは彼女が毎朝食べているものだ。
キャロルは警察官で、毎日が非日常ともいうべき生活をおくっている。
そういうわけで、同じ店では必ず同じ物を食べることで無意識的に日常を手繰り寄せているらしい。
登場する小説を書き終わってから、なんとなくそうなんだろうな、と思った。

フレーバーコーヒーというものがあるらしいのだが、私の朝食はアーモンド効果という商品を注いだなんちゃってアーモンドフレーバーだ。
そして焼きドーナッツを用意した。
書き終えたのはしばらく前なのだが、いまだにこの〈キャロルごっこ〉をやりたくなるときがある。

彼女のことを書く機会が、おそらくまだ、ある。
後輩のマクウェルもたぶん一緒だろう。
そのときもアーモンドフレーバーのコーヒーとドーナッツふたつを食べていればいいと思う。

『ティム・アンカーソンの弟』について語った記事と同人誌を買える場所は以下


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