東洋運勢学の基本的概念、「五行説」とは。
五行とは、天と地から人にもたらされる作用を概念化した、五つの要素の総称で、「五氣流行」(五つの氣が流れめぐる)が語源です。
殷墟から発掘された甲骨文字の研究によると、五行は四季によって方向が変化する風に、気候を司る神霊が宿っているという、信仰がもとになっています。
東西南北に中央を加えて、五つの神を祀り、四季の巡りを順調にしょうとしたことに由来します。
「書経」がはじめて英訳された際、五行という単語は、The faive Elementsと訳されましたが、後に、The five elementos
to human life と訳されました。
五行は四季と日周の循環が、人に与える作用、特質を極限まで抽象化し、五つに分類した概念なのです。
五行の作用は、自然現象そのものではなく、人に対する自然現象の影響、四季の変遷がどのような形で、人に影響するかという問題を、天・地という概念に仮託したものなのです。
五行は決して天から降り注いでくるものではなく、地から湧き出るものでもありません。
地球という天体に暮らす人間の、四季と日周の変遷との関わりを記述する符号とも言えます。
解剖学者でもある、故三木茂夫は「海・呼吸・古代形象」(うぶすな書房)で、次のような記述を遺しています。
−我々の祖先の太古の原形質は、みな地球から分かれた一つの「生きた衛星」である。内蔵系は悠久の進化の流れのなかで、ただひたすら宇宙空間の遠心力と、共振を続けてきたことがうかがわれる−
五行説は、地球という天体と適応した、人という生物を論じる方法論なのです。
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