見出し画像

26.定年を考えたら冨岡義勇の言葉を思い出した

  「冨岡義勇」をご存じですか?大ヒット漫画「鬼滅の刃」に出てくる人気キャラクターです。鬼滅の刃は、アニメや映画も人気ですよね。海外でも熱烈なファンがいるみたいです。もともと漫画が好きで、「ワンピース」や「キングダム」など単行本を集めて読んでいるのですが、子供のリクエストもあって鬼滅の刃も全巻集めました。人気が最高潮の頃で、本屋さんでも売り切れていたりして集めるのに苦労した記憶があります。

 前回、プレジデントの定年退職の特集を読んだ感想(25.二枚目の名刺が欲しい 定年について)を書いたのですが、その過程で冨岡さんが言っていた「生殺与奪の権を他人に握らせるな!!」という言葉を思い出しました。物語の初めの頃のシーン(コミックでは1巻)で、土下座をして、必死に妹の命乞いをする主人公の竈門炭治郎に向かって発した冨岡さんの有名なセリフです。その後も続く長いセリフですが覚えているのはこの言葉だけです(ファンの方がいらしたらすみません)。とても印象的なセリフでした。

 定年退職を考えた時に、なぜこのセリフを思い出したのか。定年退職という制度が、まさに生殺与奪の権を会社(会社の制度)に握られているからだと思います。

 企業に勤めるということ自体が、生殺与奪の権を握られているという考え方もできると思います。決まった時間労働力を提供することで給料をいただくので、力関係が企業>従業員となっています。でも、その勤務先を最終的に選んだのは自分の意志ですし、嫌なら辞める事もできます(生活があるので自由にとは言えませんが・・・)。また、社内においても何をやりたいのか、どのような業務をやりたいのかという希望を言うこともできます。努力すれば、希望の部署につく事ができるかもしれません。

 しかし、定年制度はみんな平等に、一定の年齢が来れば辞めざるを得ません(社長などトップofトップなら別かもしれませんが)。そこには自分の意志が反映されません。この点が、定年を前に不満を抱く一番の原因かと考えます。自分の意志ではなく辞めさせられる事の悲しさや自分ではどうする事もできない不安から、そのような思いを抱くのではないでしょうか?

 そうならないためには、「自分から辞める」という選択肢を持つ事が、一つの方法かと思います。定年が近くなればなるほど、いつ辞めてもいいように準備をしておき、退職するタイミングを自分で決める事によって、定年を前に不満を抱かず、幸せに過ごせるのではないかと考えます。準備をしておいて定年前にやりたい事があれば少し早めに辞めてもいいし、そのまま定年まで働いていればいい。このように自分が「選択する」側にいる事が幸せなことかなと思いました。

 自分は、特にその思いが強い傾向にあると思います。副業をしたいと思う事も、選択する側にいたいからかもしれません。同じ企業、業種に長年勤めていれば、違う事がやりたくなる事も当たり前ではないでしょうか。もちろん、主となる勤務先からの収入の方が多いのだから、勤務時間中は全力で働きます。しかし、勤務時間以外はやりたい事をやりたいものです。それが趣味であっても、勉強であっても、育児であっても、仕事であっても、自分で選択できる。これからは、そのような仕組みや環境を作れる企業こそ、勤務先として選ばれるのではないでしょうか。

 労働人口が減少するなかで人手不足が顕著になっているようですが、急速に、企業が社員を選ぶ時代から、社員が企業を選ぶ時代になってきています。経営者や若手を指導する立場の人はこの点をよく認識しないと、採用が困難になり人材不足という事態を招いてしまうので注意が必要でしょう。

 話が逸れてしまいましたが、自分の人生において選択肢を持ち行使すること、人生の後半にかけて大事にしていきたいと思います。もちろん、選んだのが自分であれば、責任も自分にある事をよく理解した上で。

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?