チューニョ作り

ラス・カサスの「インディオスの破壊についての簡潔な報告」という本を読むと、当時の略奪と収奪の凄まじさを嫌でも実感せざるを得ない。あんな扱いでどうして彼らは生き延びる事が出来たのか不思議でならない。

ピサロとかも本当に酷い奴で、当時のインカの王から黄金を奪うだけ奪って、首を絞めて殺害している。

つくづくイエスの教えを布教すると称して、悉くイエスの教えと真逆の悪魔の所業をイエスの名のもとで行うというのだから、ある意味では剣を投げ入れるという福音書の言葉だけは実現してしまったという事なのであろう。いかにイエスの説いた素晴らしい教えが実行不可能な代物であったのか、悲しいことに歴史が証明してしまって居る。

多くの人は全く自覚がないだろうけど、今後、我々も同じような収奪の対象になっているから、きちんと彼らから生き延びる為の知恵やノウハウを学んでおくべきだ。

ペルーやボリビアなどの高地で食べられているチューニョという食べ物がある。熱帯でありながら標高が高いという寒暖差の激しい気候をフルに活用したやり方で、夜に外気に晒し凍らせたジャガイモを解凍し、それを足で踏んで水分を抜いて踏んで乾燥させて作る。実は日本でも同じような作り方をする凍み芋といわれるものはあるようだ。

御存知の通り、ジャガイモにはソラニンという毒になる成分があるが、これを見事に毒抜きした上で、何年もジャガイモを保存可能にしてしまう。ソラニンは水溶性なので、水分を絞る段階で水分と一緒に抜けてしまう。

今回、試しにこれを作ってみる。近所の直販所で小ぶりのジャガイモが売って居たので、それを二袋程購入し、洗って冷凍庫に放り込んでおいた。

これを後で解凍して、水気をよく搾って、乾燥させてやってみようと思う。今、住んでいる所は、ペルーやボリビアのような高地ではないから、ジャガイモを凍らせるのは冷凍庫を使用して、乾燥は例によって真夏のソーラーパワーを利用しようと思う。時期的に梅雨明けではないというのが、些か気になる所ではあるが、その辺りはお天気と相談しながらやれば良いかなと考えている。

よくお金があれば安心だというけど、お金がお金として機能してるのは、国家権力がこれは何でも交換できますよというお墨付きを国家権力の暴力によって保証するという事にして、無理矢理に成立させているからに他ならない。

なので通貨の発行権がない家庭の家計と、通貨発行権を独占している国家権力の財政とでは、その立脚している基盤が大きく異なるのだ。こんな御時世に緊縮財政しか考えられないというのは、この重大な違いというものを全く理解していないか、あるいは知っていて騙す事を目的にしているかのいずれかでしかない。前者はマクロ経済学の視野をもたない普通の人であろうし、後者は竹中平蔵のような売国さえも平気で行う守銭奴という事になる。

いずれにしても、ここに着目出来た人は地域通貨を発行するという事も視野に入れるだろうが、まだまだ多くの人はその事に気付いてさえいない。

個人で出来る事から手を打っていくしかない。そうなると、まずは飢えない為には食糧と水が重要だ。本当はお金なんかよりもこっちの方が重要なんだけど、昨今ではこれさえも根刮ぎ奪われようとしている。

さて、チューニョを作り続けて生き延びるか、それとも生産手段を奪われている自覚もないままに労働力を売り続けるのか?  残された時間はそう長くは無いだろう。

右や左の旦那様、人生オワコンの中年ニートのキモいオッサンにも、お恵みを.... 愛の手を... と書いてみたけど、こんな糞ニートをサポートする奇特な方などおりますまいが、それでも人生オワコンの引きこもりの糞ニート、出来るだけ面白い記事を書くように頑張ります....